スポーツナビ | サッカー｜Jリーグ｜ベガルタ仙台、入れ替え戦の悲劇を乗り越えて（１／２）

後半のロスタイムが２分３０秒を過ぎたときだった。ペナルティーエリアのわずかに手前、左寄りの位置で得たＦＫを、アウエー側のスタンドに陣取ったベガルタ仙台サポーターの眼前で、梁勇基（リャン・ヨンギ）がゴール左上隅へと決めた。何かが起きる、必ず決まるという張り詰めた空気が充満する中でのゴール。名手・川口能活のグローブも遠く及ばない軌道。百発百中の梁だからなし得た美技とも言えるだろう。けれども、このときのベガルタ仙台は神懸かっていた。 Ｊリーグ史上最後となるだろう、Ｊ１・Ｊ２入れ替え戦。ホームゲームを１−１で終えた仙台は、３日後の２００８年１２月１３日、ジュビロ磐田の本拠であるヤマハスタジアムへと乗り込んだ。松浦拓弥の２ゴールでトータル２点ビハインド。絶望的な状況でありながら屈する気配のない仙台は終盤に猛攻を仕掛け、梁のゴールで１点差と迫った。 ロスタイムは４分。もしあと１点を取ればトータル３

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手倉森体制のままで昇格に挑む今季