ブレジネフ政治局と政治局小委員会- 対アフガンと対ポーランド外交政策決定構造の比較 -(2)

（１）戒厳令実施までのソ連政治局の動向 1980年までのポーランド経済情勢の悪化は政府と「連帯」の対立を招き、この対立の構造はヤルゼルスキ政権による1981年12月の戒厳令の導入につながった。すでにソ連側は80年５月の段階で、グダンスクにおける不穏な動向をキャッチし、グダンスク駐在ソ連領事からの報告を党中央委員会に上げている (30) 。ポーランドでの反政府運動が活発となる80年８月には、ソ連政治局内にポーランド問題を討議する小委員会が発足(詳細は次節参照)、ポーランド情勢への対応策の検討に入った (31) 。 10月29日には、モスクワを訪問するポーランド統一労働者党第一書記カニアとの会談のための打ち合わせがソ連政治局で開かれているが、すでにここで、戒厳令の可能性を示唆する発言がブレジネフによって行われている (32) 。しかし、カニアはブレジネフとの会談の際、戒厳令の導入は自制するとし

[YOW]

あとで読もうRT @M_A_Suslov: いつ見てもびっくりするソ連共産党局文書の書き出し「万国のプロレタリアート団結せよ ！」。思えば遭遇したのは金先生のこの論文の文書引用部分だった（スースロフ委員会の設置に関する部分