その後の追悼・ほんとうのさようなら／栗本薫

もう少しだけ栗本薫とわたしについて話をさせてほしい。 栗本薫が死んだという一報を聞いた時、わたしはまったく動じなかった。なにも心が動かなかったといってもいい。 すい臓ガンに冒されていることはずいぶん前から知っていたし、今年の春先の「グイン・サーガ」アニメスタートの時に世間に見せた、とても56歳にはみえない彼女のやせ衰えた姿に、最期の時はもう間もなくだろうことも、わかっていた。 だから、明日の天気を聞いた時のように、わたしはその事実をこともなげに飲み込んだ。 なのに、いざ追悼文でも書こうと栗本薫のことを思ったときに、わたしは混乱した。 どう言葉にすればいいのかわからなくなって、ぜんぜんうまく書けなかった。ひとまずこんなご丁寧で冷静な言葉では違う。 もっと今のわたしは感情的で、偏執的で、思い込みが激しくって、熱くて、支離滅裂で、無茶苦茶で、愚かで――、そう、栗本薫のようにどうかしていると、思っ

[nessko]

一部の少女マンガとかジャニーズなんかの、あの女子文化圏特有の怖さってありますね。この文からも伺えるし、今話題の萩尾望都大泉本の最後でマネージャーが読者にお願い念押ししてるの、あの本の中で怖さMAXの箇所。

[kp9]

本人がどう吠えようが、やっぱりこうして結局”奇麗事”に収まっていくものなのだなと思う。死者と言うものに対しては。

[XQO]

追悼に酔っておいでとお見受けします。

[bunoum]

「きっと、身のうちに潜む「栗本薫」という疵に答えがほしくって、みんな言葉を探しているのだ。」