Yuichiro Katsumoto - 科学と研究・忍術でもええで

後期博士過程の2年目が終わろうとしている．それは博士論文の執筆開始を意味してる．句読点をカンマとピリオドに変え，論理と修辞に頭を煩わせる季節の始まりである． お気づきのように僕は論文を書くのが大嫌いだ．なぜなら科学的な「仮説・検証・理論」の流れでガジェットを作っていないから．だから論文を書くときは，作品＝現象から理論めいたものを捻らないといけないわけで，これがしんどい．ただしんどいだけなら頑張れるけど，なんか自分を騙しているようで，事実をねじ曲げているようで，それが心苦しくて，どうしようもなくしんどくなる．そんなとき，これは奥出先生の好きな引用句だけど，「コンピュータ科学は科学ではない」というファインマンの言葉が頭をよぎって，もう開き直りたくなって，やる気が削がれて，遅々として筆が進まなくなって，論文が嫌いと叫びたくなる． そんなとき，たまたま橋本商会の机に「西堀流新製品開発―忍術でもええ