地域の実情に即した防潮堤計画を 首都大学東京准教授・横山勝英 - ちょっとだけ47行政ジャーナル - 47NEWS（よんななニュース）

三陸のリアス式海岸では地形や住まい方は多様であり、地元の方の言葉を借りれば「うちの浜と隣の浜とは違う」。東日本大震災発生後の２０１１年４月、被災地へ個人的に支援に入った当初、この言葉の意味がよく分からなかった。東京で生まれ育った私には「三陸地方」というひとくくりの認識でしかなかった。しかし、宮城県・気仙沼に毎月通ううち、多少ではあるが、その感覚が分かるようになってきた。不思議なことに、他のボランティアの人たちも大抵、浜ごとに張り付いてしまっており、広域支援をしている人はあまりいない。大げさに言えば、浜（入り江）ごとに文化が違うので、複数の地域を掛け持ちするのは難しいのである。 東日本大震災からもうすぐ３年が経過しようとしている。津波で大きな被害を受けた三陸地方では、被災者の生命・財産を守るべく防潮堤を建設することが計画されている。防潮堤の建設を待ち望んでいる地域もあれば、地域の実情に即し

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「公共事業は人々の幸せのためにある。幸せに至る経路は様々であり、そこに住む人やそこを訪れる人が皆で議論し、納得しながら一歩一歩進んでゆくことが将来につながる」