経済の多様性解き明かす 経済学者・青木昌彦さん死去：朝日新聞デジタル

肺炎のため、１５日に米国で７７歳で亡くなった青木昌彦・米スタンフォード大学名誉教授は、「比較制度分析」という新しい経済学を確立した。国や地域によって異なる経済システムの多様性を、その国の慣習や歴史を含めた視点から分析した。その功績で、日本人初のノーベル経済学賞の有力候補とも言われた。 青木さんと２０年来の交流がある中央大の瀧沢弘和教授は「日本特有の制度を、普遍的な言葉で世界の学者に説明した。根っからの研究者だった」と話す。 青木さんが比較制度分析の研究を始めたのは、１９９０年ごろ。当時は日本経済が「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と言われ、海外からの関心も高かった。ただ、終身雇用や年功序列型賃金といった日本特有の制度は、欧米からみれば特殊に映りがちだった。 それでも、異なる制度がそれぞ… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 この記事は有料会員記事です。有料