asahi.com（朝日新聞社）：山城の出現、２００年遡る １１世紀の秋田・大鳥井山遺跡 - 文化トピックス - 文化

山城の出現、２００年遡る １１世紀の秋田・大鳥井山遺跡2010年3月2日10時58分 小高い丘が大鳥井山。平安時代の過酷な戦いの舞台で、川のない周囲を土塁と堀で囲んだ構造だ＝秋田県横手市 秋田県横手市の大鳥井山遺跡が、１１世紀後半に最盛期を迎えた山城であることが明らかになった。後三年合戦（１０８３〜８７年）で源義家と戦った現地の豪族・清原氏の拠点らしい。武士が築く山城の出現は１４世紀、南北朝期ごろとされてきた定説を２００年以上も遡（さかのぼ）り、貴族の支配から武士の社会へと時代が動き出す端緒が浮かび上がってきた。 「規模は戦国時代の城に匹敵します。すさまじいものですね」。城郭史を専門とする奈良大の千田嘉博教授は、昨年秋に横手市教委がまとめた調査報告書を前に驚きを隠さなかった。東側の斜面に見える３本の竪堀を「うね状空堀群」と分析。「土でつくる城の最高レベル。１５〜１６世紀にならないと出現しな