「静岡県に５４００万円賠償命令 病院搬送中の容疑者死亡は「県警署員に過失」」事件です‐裁判ニュース:イザ！

殺人未遂容疑で静岡県警沼津署に逮捕された画家の男性＝当時（５３）＝が病院に搬送中、口にタオルを詰められ窒息死したのは、付き添った署員らの対応に過失があったとして、遺族が県に計約９０００万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、静岡地裁沼津支部は３０日、県に約５４００万円の支払いを命じた。 判決理由で千徳輝夫裁判長は「窒息の危険性があるのに呼吸や脈拍を確認せず漫然と体を制圧し続けた」と述べ、注意義務を怠った署員らの過失によって、男性が窒息死したと認めた。 県警は１６年に業務上過失致死の疑いで署員７人を書類送検。静岡区検は１８年、１人を略式起訴、残り６人を不起訴処分とした。 今回の判決について、静岡県警は「裁判所は県の主張を十分配慮していない。県警としては、控訴して高裁の判断を仰ぎたい」とコメントしている。