「神経伸びるメカニズム解明 再生医療へ応用期待 先端科技大」リビング‐健康ニュース:イザ！

これまで謎となっていた神経を伸ばす分子のメカニズムについて、特定のタンパク質の量が深くかかわっていることを奈良先端科学技術大学院大学（奈良県生駒市）の稲垣直之准教授らのグループの研究で初めて突き止めた。このタンパク質は車のクラッチのような役割を果たしており増えることで伸長を促すという。成果は２日付の米科学誌「ジャーナル・オブ・セルバイオロジー」で発表され、今後、脳卒中や脊髄損傷など神経再生医療への応用も期待できるという。 神経細胞は「軸索」という突起を伸ばすことで神経回路網をつくる。そのメカニズムは従来、車のエンジンに当たるタンパク質「アクチン」が軸索の先端で働いて別の細胞接着分子を動かすと考えられていたが、両者をつなぐ「クラッチ分子」については謎のままとなっていた。 稲垣准教授らは、クラッチ分子について平成１８年に発見されたタンパク質「シューティン」と仮定し、ラットの神経細胞で実験。