延長保育・一時保育の実践研究 －保育所の保育内容に関する調査研究報告書－

今回の調査研究は、延長保育及び一時保育に焦点を当てたものである。いずれも子 育て支援サービスの重要な柱であり、現在特別保育事業の主要な事業となっている。 しかし延長保育は、通常保育の一環として保育所がすすめるべき保育サービスであり、 一時保育は、地域子育て支援の役割機能をもつ保育サービスメニューの一つとして位 置づけられるものである。ここでは、乳幼児の家庭生活にも匹敵する程に量的に且つ 質的に重いウエイトを占める延長保育・夜間保育を中心に論じたいと思う。 延長保育・夜間保育を受ける乳幼児の殆どは、平日は家庭における保護者の養育 の量と質に匹敵する、いやむしろ家庭生活の時間と空間が及ぼす影響以上のものす らもたらしかねない程度の<保育>の量と質の影響を受けている。そのことを主観的 に、価値観的に論じることを避け、客観的にとらえながら、今後の延長保育・夜間 保育のあり方を考えてみたい。 I 延