江戸ものがたり（第十二話）

第十二話 安全で無税の町、江戸 －遠山の金さん、大岡越前が守った江戸の治安？－ 江戸の町人５０万人に対する南北両奉行所の正規の役人が２９２人。この人数で江戸の行政、司法、警察、消防の役目を担っていた。遠山の金さん、大岡越前が如何に名奉行とはいえ、この少人数で本当に江戸の治安が確保されていたのであろうか？ 享保十八年（１７３１）の人口調査に、江戸には５３万６千人（男３４万人、女１９万６千人）の町人が居住していたとある。武家が将軍家や幕臣・各大名の家族その他を加え五十万以上と推定され、これに出稼ぎ人、旅行者、人別帳に記載されていない浮浪者を加えると、江戸の人口は優に百万人を超えていたものと思われる。ちなみに享保６年（１７２１）の人口調査では日本の総人口は２６０６万５４２５人であった。 サムライ社会には幕府を頂点とするハイアラキーが、また各藩内には殿様をトップとする命令系統が存在し、武家諸法度を

[wakabaroom]

”人様がどのように見るか、判断するか、を第一に考え、仕事のみならず日常生活に至るまで“他人の目”に気を配って暮らしていた。子育てに当たっては「世間に出して恥ずかしくない子に育てる」が基本であった。”