この人に聞く 清水 奈名子さん「原発事故の被害を、なかったことにさせないために」｜高木仁三郎市民科学基金

◆2016年6月12日に開催した原子力市民委員会主催の公開フォーラムで、清水奈名子さんに「栃木県における原発事故被害と支援ニーズの分析 ―被害者アンケートと聞き取り調査から―」として講演をいただいた際の内容を掲載しています。 原子力市民委員会特別レポート３『「人間の復興」に必要な医療と健康支援とは？～原発事故5年、いま求められていること～』 ― 清水さんは、国際法・国際機構の研究がご専門ですが、原発事故被災者の調査に関わった経緯から教えてください。 清水 私の専門は、紛争下での一般市民の犠牲や、国際法や国連などの国際機構の研究で、研究手法としても、国連の文書などの資料を読んで分析することが中心でした。 3･11の時には、職場も自宅も宇都宮にありました。栃木県内も地震で被災し、さらに放射能汚染もあり、被災の当事者となってしまいました。さらに福島の南隣ということで、福島からの避難者を受け入れる