東京新聞:尊厳死法案をめぐって（下） 納得の選択できるか 難病患者ら不安の声:暮らし(TOKYO Web)

昨年十月中旬、参院議員会館での学習会に、進行すると人工呼吸器などが必要になる難病の患者と関係者が集まった。患者の意思で延命措置を取らず最期を迎える「尊厳死」の法制化に反対する二団体のメンバーだ。 「尊厳死法が成立し、人工呼吸器を拒む意思を示す人が増えると、呼吸器装着への世間の目が厳しくなる」「装着をあきらめる患者が増える」などの発言が相次いだ。「法制化は医療費削減のためでは」と勘ぐる声も。 「法制化の影響を受ける」と関係者らが懸念する病気の一つが、全身の筋肉が徐々に衰弱する神経難病の「筋萎縮性側索硬化症（ＡＬＳ）」だ。進行すると、人工呼吸器が必要に。胃に直接、栄養を流し込む胃ろうに頼らざるをえない。