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2月29日付 編集手帳 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
日露戦争で満州軍総司令官を務めた大山巌は、茫(ぼう)洋(よう)たる人格で知られた。「今日は大砲の音が... 日露戦争で満州軍総司令官を務めた大山巌は、茫(ぼう)洋(よう)たる人格で知られた。「今日は大砲の音がしもうすが、どこぞで戦(いくさ)がごわすか」。参謀部にふらりと現れて、尋ねた逸話が残っている◆ぼんやりした人ではない。幕末には自身で大砲を設計し、戊辰(ぼしん)戦争で各地を転戦した戦略・戦術のプロである。『戦場の名言』(草思社刊)によれば、のちに孫から総大将の心構えを聞かれ、「知っちょっても知らんふりすることよ」と答えている◆言うべくして難しい。福島の原発事故で独立検証委員会(民間事故調)が報告書をまとめた◆「必要なバッテリーの大きさは? 縦横何メートル?」。菅直人首相(当時)は緊迫した修羅場で、みずから携帯電話で担当者に確認したという。官僚をもっとうまく使えなかったか。「首相がそんな細かいことを聞くのは、国としてどうなのかとゾッとした」。同席者は証言している◆日露戦争で日本海海戦を勝利に導
2012/03/06 リンク