小牧山城跡 石の壁に信長の戦略 : 地域 : 読売新聞（YOMIURI ONLINE）

織田信長が初めて築いた小牧山城跡（小牧市）の大手道で見つかった５メートルを超える石の壁は、３０歳の信長が当時、尾張に存在しなかった「石の城」へ込めた戦略と思想が反映された遺構として注目されそうだ。小牧市教委の発掘担当者は「城を訪れた当時の人々はあまりの堅固さに驚がくしたことでしょう」と話している。（岡本公樹） 信長は１５５５年、２２歳で、当時の中心地の清須城（清須市）へ入城した。６０年に桶狭間の戦いで今川義元を倒し、６３年には、小牧山に城や城下町を新造し、本拠地を移した。 小牧市教委のこれまでの発掘調査で、山頂部分の主郭（本丸）について２～３段の石垣で囲まれた「石の城」であることが判明し、土造りの城が主流だった時代にさきがけて、「石造りに挑んだ信長の先見性が表れている」と評価されてきた。 昨年１１月からの調査では、主郭に接続するメインの登城道「大手道」のうち、もっとも主郭に近い部分が発掘さ