貸したい者と借りたい者がいて、互いに綱引きしつつ貸借が成立するとき、そこに条件としての金利はあるわけで、一連のプロセスに中央銀行は特に必要とされない。にもかかわらず連中は常に介入を続けたがる、そこに存在感を示したがるわけだが、そうして(一時的に)動かされた金利と、動かされる前の、そこにあるはずだった金利との差分を、rdiffと書くことにしよう。観察することは難しいが、もちろん実在している。このrdiffの水準と変化によって、金利政策は大きく次の四つに分類される。 1)悪い利上げ rdiff > 0, drdiff/dt > 0 介入によって金利は、放っておくよりも高い水準にあって、そこから更に高い方向へと誘導を試みる。こうした引締[状態]引締[方向]のアクションを「悪い利上げ」と呼ぶことにしよう。キャッチーであることは大切で、そのためには多少乱暴でも構わない。 | / +--->t | 金