子どもを持つ、子どもを持たない……これってどちらが幸せか? なんて問いには意味がない。漠然としたイメージで比較するのではなく、表に出てこない一般のリアルな事例を受け止めてみる。そうすることで、自分はどうしたいか、自分にとってどちらが望ましい人生か――自分だけの答えが見えてくるはず。 「普通の蝉は七日で死ぬ。もし、八日目まで生きた蝉がいたら、どんな光景が見えるんだろう」。映画『八日目の蝉』で出てくる台詞だ。映画の革新に迫る台詞なので、映画の中での意味は明かせないが、私はこのように捉えている。 七日で死ぬ普通の蝉 = 噂や思い込みだけで満足し一生を終えた蝉 八日目まで生きた蝉 = 一歩踏み出し、真実に触れることができた蝉 現代社会は、七日目の蝉で終える人たちが増えているのではないだろうか。何か疑問を感じればネットで検索すればいくらでも情報が手に入る。訪れたことのない世界遺跡や、著名人の日常から