コアプロダクトのスペックでは勝っていたのに・・・。そんな事例はたくさんあります。マジョリティ市場を制するものはホールプロダクトの質と量です。各社の戦いの歴史から学びましょう。 前回解説した通り、ジェフリー・ムーアは名著「キャズム」の中で、イノベーションのベルカーブとホールプロダクトの関係について、製品やサービスがキャズムを超えてマジョリティマーケット(主要市場)に入ってくるに従って、ホールプロダクトは同心円のより外側で勝負が決まってくると考察しておるんじゃ。 つまり、初期市場を支配しているテクノロジーマニアたちに対してはコアプロダクトだけでも十分に勝負できるが、マジョリティと呼ばれる主要市場を支配している保守的な人たちに対しては、勝敗の鍵を握るのはコアプロダクトの機能やスペックよりも、むしろ周辺の期待プロダクトや拡張プロダクトの量と質になる、ということなんじゃ。彼ら実利主義者は自分たちで「