東京都内の図書館や書店で「アンネの日記」などユダヤ人迫害関連本が相次いで破られた事件で、器物損壊などの容疑で逮捕された東京都小平市の30代の無職の男が、東京地検の請求で行われた精神鑑定で「犯行時は心神喪失状態だった」と診断されたことが19日、関係者への取材で分かった。地検は刑事責任を問うのは難しいとして、近く男を不起訴とする方針。 一連の事件では昨年2月~今年2月、都内5区3市の図書館や書店で、関連本300冊以上が破られているのが見つかった。書店の防犯カメラに男が写っていたことなどから関与が浮上した。警視庁は書店に無断でビラを貼った建造物侵入容疑や、図書館で約40冊を破った器物損壊容疑などで男を3回逮捕していた。 男は逮捕後の調べに大筋で容疑を認めており、計画的な犯行だったことも示唆していた。一方で意味不明の言動もあったため、地検は責任能力の有無を確認するため東京地裁に鑑定留置を請求。今月