【ワシントン=勝田敏彦】米食品医薬品局(FDA)は23日付で、塩野義製薬(本社・大阪)が開発中の抗インフルエンザ薬「ペラミビル」を、新型の豚インフルエンザ患者の一部に緊急投与することを許可した。 ペラミビルは点滴薬で、薬を飲んだり吸い込んだりできない重症患者にも投与できるのが特徴。臨床試験(治験)では季節性インフルエンザに対して飲み薬のタミフル並みの効果があることがわかっている。FDAは新型インフルエンザにも効くことを期待し、タミフルや吸入薬のリレンザが使えない成人や子どもの新型インフルエンザ患者に限って許可した。 塩野義製薬は来秋、ペラミビルの発売を目指しており、近く厚生労働省に承認申請をする。承認されれば、国産初の抗インフルエンザ薬となる。