アプリケーション開発者自身でも手軽にIT環境を構築し、利用できるパブリッククラウド。しかし、手軽であるがゆえに、設計ミスや設定漏れなどに起因するセキュリティインシデントも起こりやすい。サービス間で機能や設定項目が異なるマルチクラウド環境になれば、この問題はますます複雑化するだろう。 これまであまりセキュリティを意識してこなかった開発者やエンジニアも、これからはセキュリティ意識を高め、対策の一翼を担う必要に迫られている。だが、マルチクラウド環境において網羅性のあるセキュリティ対策を実行するにはどうすればよいか、開発者の立場で特に注意すべき点とは何か、手がかりなしで考えることは難しい。 今回は、OCIを始めとするマルチクラウドを活用している野村総合研究所(NRI)において、クラウド利用時のセキュリティガイドライン策定を担当する佐古伸晃氏に、これからの開発者がセキュリティ対策において担う役割や、