「日本の就職活動はおかしいー」実際の「就活」を通じてこう感じる人は多いだろうし、世間でもよく語られる話題だ。しかし、それらは大抵「新卒一括採用はおかしい」だとか、「みんなスーツを着て〜」「海外では〜」など、表面上の就活システム批判に過ぎないことが多い。一方で、就活をもっと根本的な部分から批判しているのが宮台真司だ。 彼の著作『宮台教授の就活原論』は、就職活動界隈では言わずと知れた自己分析本『絶対内定』のアンチテーゼとなる作品である。日本の就職活動の歪さを浮き彫りにしながら、その歪な社会で生きていくために必要なヒントを提示している。『14歳からの社会学』より踏み込んだ正しい<社会>との関わり方を、「就活」に焦点を当てて紐解いてみよう。 目次 『宮台教授の就活原論』とは 仕事での自己実現 就活に蔓延る適職幻想 就活に自己分析は必要ない ホームベースの重要性 最終目的と選ぶ能力 illustra
