浅田真樹●取材・文 text by Asada Masakiphoto by Masashi Hara - JL/Getty Images for DAZN 前節終了時点での松本山雅の順位は、J1昇格プレーオフ圏外の7位。にもかかわらず、松本が最終節で勝てば、自力でプレーオフ進出を決められる状況にあったのは、同5位の徳島ヴォルティスと同6位の東京ヴェルディが、直接対決でつぶし合うからだった。 他会場の経過を気にする必要はなく、松本は目の前の敵を倒しさえすれば、J1昇格への可能性を残すことができた。 しかし、松本は勝てなかった。京都サンガに0-1で敗れ、8位という成績で今季を終えた。巡ってきたチャンスを生かすことはできなかった。 「シーズンを象徴するようなところがあった」 松本の反町康治監督は、夢絶たれた最終戦をそう表現した。この試合に象徴された「今季の松本」とは、どんなものだったのか。ひと