今年9月、そして10月と当コラムで、日本企業の地盤沈下が進行し、海外機関投資家の間でジャパン・パッシング現象が顕在化していることに触れた。 今回は、取材で旅回りが多い筆者が身近に感じた事象を紹介しつつ、世界市場を席巻してきたクルマや電器製品など、日本のお家芸とも言える製品群の先行きを大胆に占ってみたい。デフレ経済が進行する中、日本製品に生き残りの道はあるのか。 ジワリ浸透、新興国の割安製品 まず、本稿のキモとなるキーワードをご紹介したい。1つ目のキーワードは、「ビジネスホテル」。そして2つ目は「レンタカー・タクシー」である。 筆者は現在、東北を舞台にしたミステリーのシリーズを執筆中だ。このため、2~3カ月に1度の割合で東北全域を飛び回っている。その際、頻繁に利用するのがビジネスホテルだ。 最近は主要ターミナル駅、あるいは高速道路のインターチェンジ付近に全国チェーンのホテルが多数進出し、1泊