安倍晋三首相は、来月7日(日本時間8日未明)にロシア南部の保養地ソチで開幕する冬季五輪の開会式に出席する方向となった。プーチン大統領との会談も調整している。通常国会など日程が厳しい中で訪ロを優先するのは、北方領土問題の解決にはプーチン氏との信頼関係の強化が必要だとの考えからだ。 首相は昨年10月、インドネシアであったアジア太平洋経済協力会議(APEC)の際の首脳会談で、プーチン氏から「ソチ五輪に迎えたい」と招待された。五輪開会中は国会の予算案審議などがあり、開会式の7日は首相が毎年出席する「北方領土の日」の記念式典も開催される。首相は今回、記念式典出席後に現地に向かう予定だ。 欧米諸国では、ロシアで昨年成立した反同性愛法を背景に、首脳らの開会式の欠席表明が相次ぐ。こうしたなか、あえて安倍首相が開会式に出席することで、日本のロシア重視をアピールする狙いがある。