政府の宇宙開発戦略本部(本部長・菅直人首相)の専門調査会が20日、菅政権発足後初めて開かれた。民主党がマニフェスト(政権公約集)などで掲げてきた、政策立案過程を含む情報公開方針に反し、会議は非公開で議事録も公開しない見解を示した。時代の流れに逆行するとして、議論を呼びそうだ。 専門調査会は毎月1回程度、宇宙政策の基本方針を話し合う有識者会合で、委員は安西祐一郎・元慶応義塾長や渡辺捷昭トヨタ自動車副会長、向井千秋宇宙飛行士ら14人。厳しい国の財政を踏まえた事業の絞り込みや、府省にまたがる政策を一本化させる「宇宙庁」の創設などを検討する。 非公開としたことについて、座長に就任した葛西敬之JR東海会長は会見で「専門家が忌憚(きたん)ない意見を交換して、効率的に議論を進める。非公開が世の中の常識だ。議論の紆余(うよ)曲折をすべて知らせるより、まとまったところで理解いただけるようにした方がよい」と述