長崎県佐世保市で同級生を殺害したとして殺人容疑で逮捕された高校1年の少女(16)について、長崎地検は1日、家裁送致前の捜査段階での精神鑑定を実施する方針を固めた。8月中旬にも、長崎簡裁に鑑定留置の請求をするとみられる。少女は今後、家庭裁判所が心身の状況を調査し、検察官送致(逆送)などの処分を決める。事件は2日で犯行から1週間。専門家は「少女の心の闇を分析し、最も適切な処分を考えるべきだ」としている。 少年法の規定によって少年の送致を受けた家裁は、重大事件であれば通常、心身の状況を調べるため「観護措置」を決定。元大阪家裁総括主任家裁調査官で京都ノートルダム女子大の藤川洋子教授(犯罪心理学)は「否認事件でなければ、重大事件であっても観護措置の期間は4週間が一般的」とし、佐世保の事件も同様とみる。 観護措置が決まれば、心理学や教育学などに通じた家裁の調査官が、本人の性格や家庭の状況、成育環境など