今夏、スキーとゴルフを楽しめる北海道のリゾート地で、日本では稀な不動産取引によって、ひっそりと経営母体が交代した。外国企業の手から外国企業の手に渡ったのだ。 活気づくニセコ地区の広大なリゾート、花園スキー場とその周辺を買収したのは、香港の著名実業家リチャード・リー氏。相手はオーストラリアのリゾート開発会社ハーモニー・リゾーツで、同社はこの地を取得してからまだ3年も経っていなかった。 リー氏のような外国人投資家が、地域によっては甚だしい価格上昇が見られるのも意に介さず、日本の不動産に活発な投資を続けている。 不動産サービス及び不動産投資マネジメント会社ジョーンズ・ラング・ラサールによれば、今年上半期、日本の不動産取引総額は16%の伸びを示して300億ドルを超え、アジア太平洋地域全体の取引の55%を占めるに至った。 不動産取引のほぼ半分に外国人投資家が一枚噛む このうち約150億ドル、日本の取