宇宙空間で保管したイネの種子は、地上に比べて発芽しにくくなることが国際宇宙ステーションを利用した研究で分かったと、岡山大の杉本学・准教授のチームが20日発表した。 宇宙放射線や低温の影響で、発芽に関与する物質がダメージを受けるのが原因とみられる。杉本准教授は「宇宙での作物栽培や食料自給に適した品種の開発につながる」と話している。 岡山大はロシア科学アカデミーなどと共同で、2011年からイネの種子を金属筒に入れ、氷点下20度~90度の国際宇宙ステーションの船外に保管した。 気温10度の地上の発芽率は13カ月で96%だったが、宇宙保管では48%と低下した。