LS北見の4人は、いつものように笑顔で3位決定戦に向かった。傷を負い、汗を流したからこそできる笑顔だ。 最後に投げるスキップの藤沢五月(26)は目標を失ったことがあった。中部電力時代に4度の日本一になりながら、ソチ五輪出場を逃した頃だ。北海道北見市に帰郷していると聞いた本橋麻里(31)がお茶に誘い、今後の競技生活を尋ねた。返事はあいまいだった。「このままだとこの子、どうしちゃうんだろうという感じだった」と本橋。藤沢は「平昌を目指すかどうか、先が見えていなかった」。 3番目に投げる吉田知那美(ちなみ)(26)は、ソチ五輪に北海道銀行で出場したが、その後に「戦力外通告」を受けた。「巨人がだめなら阪神があるぞ」。そんな知人の励ましに、その場は笑いながら、涙がこみ上げた。 吉田夕梨花(ゆりか)(24…