皮膚に貼っても通気性があり、蒸れやかぶれが起きない金の電極を東大と慶応大などの共同研究チームが開発した。 スポーツや医療、健康管理のため、体温や筋肉を動かしたときに生じる電気などのモニタリングに利用できるという。英科学誌の電子版に掲載された。 チームは、皮膚に貼れる柔らかくて軽い電極を求め、これまでにキッチン用ラップの10分の1程度と薄いフィルムに貼り付けた電極を開発したが、密閉することによる皮膚への影響が課題となっていた。 今回は合成のりの主成分であるポリビニルアルコールの微細な糸を使ってメッシュ構造の回路を作り、その上に金の粒子を積層。皮膚に置いてのりを水で溶かし、金だけを残して電極を作った。 金の厚さは0・1マイクロメートル(マイクロは100万分の1)以下、糸の幅は0・3〜0・5マイクロメートル。医学的な評価では、1週間貼り付けたままでも炎症は起きなかった。