1.はじめに 1月下旬より、各メディアが、およそ6000万人の顧客の個人情報を保有するTポイント事業を管理運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(CCC)が、2012年より警察から令状でなく任意の照会である捜査関係事項照会によりTポイントの顧客の購買履歴などの大量の個人情報の提供に応じていたことを報道しています。 Tポイントは、ツタヤ、ファミリーマート、ヤフー、ガスト、ウェルシアなど各種の約100の事業者、全国約29万店舗で利用されている共通ポイントです(2014年12月現在)。たとえば書籍の購買履歴からは本人の思想・信条(憲法19条)が推知されるおそれがあります。また、ドラッグストアにおける医薬品の購買履歴からは本人の傷病などのセンシティブな個人情報が推知されるおそれがあります。さらに、いつ、どこで、何を購入したかという蓄積されたデータから、本人がどんな社会的属性の持ち主であ