日本企業初の制裁金か──。2022年11月初旬、欧州連合(EU)のGDPR(一般データ保護規則)に違反したとして、通信事業者であるNTTデータの海外子会社に6万4000ユーロ(約900万円)の制裁金が課せられたとの報道があった。単なる偶然ではあるが、筆者は今年中に日本企業の海外子会社や関連会社がデータプライバシー法規制の制裁対象となると予測していたため、驚きというよりは「ついにきたか」というのが率直な反応だった。今後、同様に日本企業が制裁対象になる案件が次々に出てくる可能性がある。 2021年のGDPRによる制裁件数は400件超 GDPRは2018年5月に施行されたデータプライバシーに関する規制で、個人情報の主体の権利を守るためにEUが制定したものだ。日本国内にも個人情報保護法があるが、ヨーロッパ圏内のデータプライバシーに対する「温度感」は日本人には理解し難いものかもしれない。これから佳境
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