鳥取市青谷町の青谷上寺地遺跡で見つかった弥生時代後期の人骨について、鳥取県埋蔵文化財センターや国立科学博物館などが実施しているDNA分析調査の中間報告会が17日、同町の市青谷町総合支所で開かれた。大半の人骨のルーツが大陸からの渡来系だったといい、同博物館の篠田謙一副館長は「日本人の成り立ちを知る重要な手がかりだ」と話す。 遺跡からはこれまでに約5300点の人骨が出土。調査では、頭蓋骨約40点から微量の骨を削り取り、DNA分析を行っている。報告会では、母から子へ受け継がれるミトコンドリアのDNA配列を分析し、母系の祖先をたどった調査結果を篠田副館長が説明。市民ら約130人が聞き入った。 篠田副館長によると、九州北部の遺跡から出土した弥生前期の人骨の分析では、在来の縄文系と渡来系の遺伝子が見つかった。当時の人が両方の祖先を持っていたことを示しており、青谷上寺地遺跡の人骨についても、両方の遺伝子