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ブックマーク / natgeo.nikkeibp.co.jp (321)

  • 太陽系外惑星へ探査機を送る新手法、科学者が提唱

    地球と同じぐらいの大きさの惑星プロキシマbからは、こんな風景が見えるかもしれない。(PHOTO ILLUSTRATION BY ESO, M. KORNMESSER) 「プロキシマ・ケンタウリ」という太陽系から最も近い恒星の周りを回る、地球サイズの惑星が見つかったのはほんの数カ月前のこと。今回、ある天体物理学者のチームが、この系外惑星に探査機を送り込んで長期間観測を行う方法を提唱し、宇宙物理学の学術誌『アストロフィジカル・ジャーナル・レターズ(Astrophysical Journal Letters)』に論文を発表した。(参考記事:「太陽系から最も近い地球型惑星発見、過酷な環境」) その方法は、同じく「アルファ・ケンタウリ星系」に超小型の宇宙探査機を送り込もうというホーキング博士らの計画「ブレイクスルー・スターショット(Breakthrough Starshot)」と似ている。ブレイクス

    太陽系外惑星へ探査機を送る新手法、科学者が提唱
  • 水の上に立つ男、写真は合成?

    完全に透き通った氷の上では、人が宙に浮いているように見える。(PHOTOGRAPH BY MARTHA SULFRIDGE) 米ミシガン州で、前夜に気温マイナス18℃を記録したという1月のある寒い日の朝、アンドレ・ポイノー氏がシャールボイ湖畔の別荘へ様子を見に行ってみると、別荘の前の湖は完全に凍結し、表面を覆う氷は不気味なまでに透き通っていた。 ポイノー氏はシャベルを手に湖の上に足を踏み出してみた。透明度の高い氷には気泡や堆積物が全く含まれず、亀裂も入っていない。氷の薄い部分があっても見た目ではわからないので、シャベルを使って厚さを確かめながら慎重に歩を進めた。氷に穴をあけてみると、厚さは約5センチほどだった。いつ足元が割れるかわからないので、水深が胸までしかないとわかっている範囲から出ないよう注意した。 「もし氷が割れて下に落ちても、シャベルを使ってよじ登ることができますから」と、ポイノ

    水の上に立つ男、写真は合成?
  • まるで地球、衛星タイタンの驚くべき写真

    土星探査機カッシーニからの合成画像は、衛星タイタンのもやの下に隠された地形を見せてくれる。(PHOTOGRAPH BY NASA) 今から12年前の2005年1月半ば、地球ではない星に着陸すべく、小さな探査機がパラシュートを開いて分厚い大気の中をゆっくりと降下した。探査機はやがて凍った地面に到達。小さな穴をあけ、跳ね返り、横に滑り、ぶるぶるとぐらついた。 ほどなく探査機が静止した場所は土星の最大の衛星タイタンの「湿った」氾濫原だった。 欧州宇宙機関(ESA)の小型探査機ホイヘンスは、もやに包まれたオレンジ色の衛星に着陸して詳細な画像を撮影した最初の無人探査機となった。この探査機は、電池が切れ、母船であるNASAの土星探査機カッシーニとの通信が途絶えるまでのわずか1時間ほどの間に、猛烈な勢いでデータを収集し、送信した。(参考記事:「タイタンにたたずむ探査機ホイヘンス」)

    まるで地球、衛星タイタンの驚くべき写真
  • 第4回「方言」と「言語」の違いとは

    木部さんは、「消滅危機方言の調査・保存のための総合的研究」という共同研究のプロジェクト・リーダーだ。 この研究を国立国語研究所が各研究機関と連携して行う背景には、やはり、2009年のユネスコ発表の影響がある。なにはともあれ国連機関が国際的スタンダードとして示した危機言語の中に、日国内で話されているものがいくつも含まれていたのだから。 目下のところ年に1~2カ所のペースでフィールドワークをして、危機言語の記録を作っているのだそうだが、そこに行く前に「方言か独立言語か」という問題に軽く触れておこう。 ユネスコの危機言語の発表が報道されたとき、多くの人が「八丈語や奄美語」って方言じゃないの? と感じたようで、木部さんもよく質問されたという。この素朴な疑問の背景には、純粋に言語学的というより、歴史、社会、文化政治などが複雑に絡まった複合的な事情が横たわっている。 木部さんによると──

  • 第3回 今もありありと思い出すぼくの「言語喪失」体験

    よか、はだもっ(はだもち)、ごわすな。(≒すごしやすい陽気ですね) 木部さんが挙げてくれた失われつつある鹿児島の表現に、地域が育んだ一種の皮膚感覚ともいえる深みを感じて、胸がきゅーんとしてしまったわけだけれど、ぼくがそのように強く感じたのは、幼い頃の個人的な体験が関係しているかもしれない。 実はぼく自身、「言語を喪失した」経験がある。人がそう感じているから、まあ、事実だと言ってよい。 ぼくは1964年に兵庫県明石市に生まれた。ざっくり言うところの関西弁を喋っていた。 親の仕事の関係で、小学3年生の春に、千葉県千葉市に引っ越した。生活環境はがらりと変わった。特に言葉の違いは、驚くほどだった。 10年ほど後になると漫才ブームが起きて、関西弁はテレビで普通に話されるようになった。でも、ぼくが引っ越した頃の千葉市では、訳の分からない言葉をしゃべる奴としか思われなかった。なにかを口にしただけで笑わ

  • 第2回 方言は「汚い言葉」?

    「あの頃、どんな地域でも、方言をむしろ汚い言葉として見る傾向がありました」 国立国語研究所の木部教授は言った。 木部さんがフィールド調査を始めた1980年代の日での話だ。 日言語学者、特に方言研究者は、80年代からその傾向に気づいて危機感を抱いており、勉強会などを開いていたそうだから、それに先行してもっと早い時代から、「危機」の種は蒔かれていたはずなのだ。 「方言札を知っていますか」と木部さんは聞いた。 ぼくは知らなかった。 「わたしがフィールドにしていた鹿児島や沖縄は、標準語教育、共通語教育が非常に激しかったところなんです。方言札というのがありまして、学校で方言をしゃべると罰で札を下げさせられるんですよ。そういう教育を学校でやったのが、鹿児島県と沖縄県の2県なんですね」 言葉の響きからネガティヴなものを予想していたが、それでもやはり衝撃を受けた。今ならば人権侵害などと言われそうな教

  • 第1回 6000言語のうち2500が消滅する!?

    2009年2月、国連教育科学文化機関、いわゆるユネスコが、衝撃的な発表を行った。 今世界に存在するおよそ6000の言語のうち、2500もが消滅の危機にさらされているというのだ。生物の絶滅危惧種の連想でいうと、まさに絶滅危惧言語である。 消滅が危ぶまれる程度には4段階あって、最も危険な「極めて深刻」が538言語、それに次ぐ「重大な危険」が502言語、「危険」が632言語、「脆弱」が607言語だった。 さらにいえば、1950年以降消滅した言語がなんと219語にのぼったという。最近では2008年、米アラスカ州でイヤック語が消滅した。 消滅というと、言語がぽっと消えて無くなるというふうに響くが、つまりは、最後の話者が亡くなり、この世界に誰一人その言語を母語として理解する人がいなくなった、ということだ。 さて、こういった事実を書き連ねると、一応のところ1億人以上の話者がいる日語は安泰、というふうに

  • 驚きの恐竜展を開催、もはや鳥展、米NYで

    ティアニュロング・コンフュシウシ(Tianyulong confuciusi)はステゴサウルスやトリケラトプスと同じ系統に属する羽毛恐竜だ。(PHOTOGRAPH BY AMNH, RODERICK MICKENS) アヒルに餌を与えたり、ハトをよけたり、クジャクに見とれたりするときに、『ジュラシック・パーク』など恐竜映画で描かれている「恐ろしいトカゲ」を思い浮かべることはないだろう。 しかし、今では多くの科学者が、現代の鳥は生ける恐竜だと考えている。彼らは、獣脚類と呼ばれる二足歩行の肉恐竜のなかで、羽毛や適応力の高い大きな脳、そして、飛翔が可能な小さい体を手に入れたおかげで、6500万年前の大量絶滅を逃れたものたちの末裔だ。(参考記事:「鳥類は恐竜絶滅後に爆発的進化した」) ニューヨークにある米国自然史博物館の古生物学部門を率いるマーク・ノレル氏は「恐竜は今も生きているという事実を理解

    驚きの恐竜展を開催、もはや鳥展、米NYで
  • 鳥類は恐竜絶滅後に爆発的進化した

    最新の鳥類の系統樹によって、フクロウとワシは遺伝的に近縁であり、両者ともハヤブサとは比較的遠い関係にあることが分かった。写真はネブラスカ州のメンフクロウ。(Photograph by Joel Sartore / National Geographic Creative) 大規模な遺伝学プロジェクトにより、これまでで最も包括的な鳥類の系統樹が描き出された。得られた科学上の成果は、恐竜が姿を消した後に鳥類がみるみる進化を遂げた様子から、鳥や人間の学習方法に至るまで幅広い研究に貢献する可能性があり、その科学的な豊かさに目もくらむほどだ。 「Science」誌に発表された8の論文がもたらした最大の収穫は、この方法によって遺伝情報が多種多様な疑問の解決に利用できるということだ。例えば、研究者は鳥のDNAを脳や学習能力の研究のほか、古代の鳥や恐竜の祖先の外見を復元するのにも使っている。 研究では、

    鳥類は恐竜絶滅後に爆発的進化した
  • 宇宙飛行士の視覚障害の謎解明か、障害は不可避?

    長期にわたる宇宙滞在が人体に及ぼす影響を調べる研究の一環として、国際宇宙ステーションでまる1年間過ごしたNASAの宇宙飛行士スコット・ケリー氏。2015年7月撮影。(PHOTOGRAPH BY NASA/GETTY) 長期間の宇宙滞在を終えて地球に帰還した宇宙飛行士の多くが視覚障害に悩まされ、なかにはずっと治らない人もいる。ある研究者たちが何年にもわたる考察と調査を経て、ついにその原因を特定したと考えていることを米放射線学会で発表した。脳を浸している液体が、不適切な場所に蓄積して眼球を押し、地球に戻ってきてからも元に戻らないほど一部を平らに押しつぶしてしまうのだ。(参考記事:「340日ぶり宇宙からの帰還、現場はカオスだった」) この状態は視覚障害脳圧症候群と呼ばれ、国際宇宙ステーションに長期滞在した宇宙飛行士の約3分の2が患っている。(参考記事:「ツメのけがに苦しむ宇宙飛行士」) この不思

    宇宙飛行士の視覚障害の謎解明か、障害は不可避?
  • CIAが歴史的な「機密地図」の数々を公開

    1961年、CIAが製作した東南アジアの地図の横に立つケネディ米大統領。(PHOTOGRAPH BY CENTRAL INTELLIGENCE AGENCY) 2001年9月11日の米同時多発テロの直後、ジョージ・W・ブッシュ大統領と数名の閣僚はキャンプ・デービッドに集合し、米国が採るべき選択肢の検討を行った。彼らの目の前のテーブルには、下の写真にもある通り、米中央情報局(CIA)が製作したアフガニスタンの地図が広げられていた。9.11以降、テロリストのネットワークを追跡し、また2011年のウサマ・ビンラディン捕獲作戦をはじめとする米軍の作戦をサポートするために、CIAは数千枚にも及ぶ地図を製作することになるが、これはその最初期の1枚だ。(参考記事:「米国で見つかった日の軍事機密「地図」14点」) CIAの地図製作部による仕事の大半がそうであるように、こうした地図は機密とされ、目にするこ

    CIAが歴史的な「機密地図」の数々を公開
  • 第2回 路線の色で街のキャラクターが見えてくる

    ――幼稚園児のころに地下鉄の路線図に興味を覚えて、乗るときにはいつも持っていたということでしたが、路線図を見ながらどんな楽しみ方をしていたのですか。 最初は、ただ色がきれいというだけで、路線図がどういうものか、どう使うのかもぜんぜんわかってなかったんです。 だけど、小学生になるとだんだんそれがわかってきて、まず路線図を見て乗り換える駅を当てるという遊びをしていました。 母親に連れられて、自宅の最寄り駅から都心に向かうとき、どこで乗り換えるのかなというのを予想するんです。当たるときもあるけど、ぜんぜん予想もしていなかった駅で乗り換えることもあって、それが私なりに楽しかったですね。 ――地下鉄に乗っている間も、路線図を見ていたりしたんですか。 よく見ていました。この路線だと、あそこへ行けるんだとか、次の駅で乗り換えるとあっちのほうへ行くんだとか。「線路は続くよ、どこまでも」じゃないですけど、路

    第2回 路線の色で街のキャラクターが見えてくる
  • 第1回 路線図が切り開いた鉄道好きへの道

    ――鉄道好きで知られる廣田さんですが、どういうきっかけで興味を持ったのですか。 もともと鉄道自体にはあまり興味がなかったんです。どちらかというと路線図のほうが好きで、そこから入りました。 小さいころから、東京メトロに乗るときは、駅でもらえる地下鉄路線図を、いつも持ち歩いていたんです。 ――小さいころというと、いくつくらいの歳から? 幼稚園の年長さんのころだから、5歳か6歳ですね。 そのころも、ちょっと芸能活動をしていて、オーディションとかお稽古ごとで都心に出ることがあって、そういうとき地下鉄に乗るんですけど、路線図を見て「きれいだな、素敵だな」って思ったのが最初です。 ――きれいというと、色に魅かれたのですか。 東京メトロの路線図は、それぞれの路線が色分けされていて、カラフルですし、シンプルにイラストっぽく描かれていて、ポップな感じがありますよね。それがすごく好きだったんです。 ――地下鉄

    第1回 路線図が切り開いた鉄道好きへの道
  • 封印を解かれた「キリストの墓」の新事実 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

    イスラエルのエルサレム旧市街にある聖墳墓教会で、イエス・キリストの遺体が埋葬されていると伝えられる墓の調査が行われた。墓を覆い包むように建っているこの教会は、何世紀にもわたって破壊や修復が繰り返されてきたが、これまでに判明した調査結果からは、来の墓の一部が今も残っているらしいことがわかってきた。(参考記事:「『キリストの墓』数世紀ぶりに開けられる」) この墓はキリスト教世界で最も神聖な場所で、石灰岩の洞窟の壁を削って作られたもので、「石墓」と呼ばれている。石墓の上には、遅くとも西暦1555年、あるいはそれよりも数世紀前から、大理石の板がかぶせられていた。この覆いが設置されたのは、熱狂的な巡礼者が墓から石の欠片を記念品として持ち去るのを防ぐためだと言われている。 大理石の覆いが外された10月26日の夜、ギリシャのアテネ国立技術大学の保存担当チームが行った最初の調査では、覆いの下に敷かれてい

    封印を解かれた「キリストの墓」の新事実 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
  • 沈没船41隻を発見、驚異の保存状態、黒海

    黒海の水深300メートル地点で見つかったオスマン帝国の沈没船。ある調査船が発見した41隻の沈没船の1つだ。(PHOTOGRAPH BY RODRIGO PACHECO-RUIZ, COURTESY EEF, BLACK SEA MAP) 先史時代の人々が海面上昇にどう対応したかを探るため、船員と科学者の国際チームが黒海で調査を行っていたところ、予想外のものを発見した。9~19世紀の千年間に沈んだ、極めて保存状態の良い41隻の沈没船だ。(参考記事:「沈没船から17世紀の王家のドレス見つかる」) チームは約1万2000年前に起きた黒海の拡大について調べるため、ソナーと遠隔操作無人潜水機(ROV)で海底地形図を作成していた。沈没船が状態を維持できたのも、実はこの拡大のおかげだった。 英サウサンプトン大学海洋考古学センターの所長で、今回の研究を率いるジョン・アダムス氏は「約1万2000年前に最後の

    沈没船41隻を発見、驚異の保存状態、黒海
  • 第2回 なぜ日本は問題先送りの漁業補助金を撤廃できないのか

    が資源回復の光明を見いだせないなかで、アイスランドやノルウェーなど回復に成功している国がある。その決定的な違いは採用している管理制度。主な漁業先進国が取り入れているのはオリンピック方式ではなく、IQ方式やITQ方式と呼ばれるものだ。 まず、IQ方式だが、これは「Individual Quota」、つまり個別漁獲割当方式といって、TACで設定された漁獲量をそれぞれの漁業者に割り当てる方法のことをいう。 「自分の漁獲量が決まっているから、他人の動向に左右されることなく漁ができます。年間を通じて操業計画が立てられるのでコストの計算もできますし、市場を見ながら高い魚を選んで漁をすることもできる。韓国は1999年にIQ方式を導入し、2003年に110万トンだった沿岸・近海の漁獲量が2008年には130万トンに増加しています」 しかし、このIQ方式には制約もある。たとえば、ある業者は2000トンの

    第2回 なぜ日本は問題先送りの漁業補助金を撤廃できないのか
  • 第13回 語呂合わせで生まれたエジプトの神々

    ピラミッド・テキスト 先日、絶版になっていた『筑摩世界文学大系1 古代オリエント集』の中から、古代エジプトの章だけを抜き出した『エジプト神話集成』(ちくま学芸文庫)が刊行された。抜粋といっても700ページ以上の大著である。こういった内容は実際なかなか売れるものではないかもしれないが、数千年前の神話や物語が日語で読めるのは貴重だ。そして、読むと、不思議に、理屈なしに、心に残ることがある。 私が子供のころに読んだエジプトの神話や物語は、「運命の王子」、「難破した水夫」、「ホルス神とセト神の争い」などだった。なかでも好きだったのは、影絵作家の藤城清治さんのイラストがついた「運命の王子」だった。ワニかヘビか犬に殺されると予言された王子が、運命にあらがう話だが、物語が書かれたパピルスの最後の部分が失われているため、エンディングが分からないという少しいわくつきのものだ。 エジプトに住むようになり、初

    第13回 語呂合わせで生まれたエジプトの神々
  • 野外のネコは排除されるべきか、米で議論 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

    米国ボルチモアの路上を徘徊するネコたち。彼らは脅威なのか。(PHOTOGRAPH BY VINCENT J. MUSI) 野外を自由気ままに歩き回る飼いネコやノラネコが、鳥をはじめとする野生生物にとって多大なる脅威になっているとして、これらの「外ネコ」を完全に排除すべきだという大胆な意見がある。 その意見を代表するのが、このほど米国で発行された書籍『Cat Wars(ネコ戦争)』(Princeton University Press)だ。著者はスミソニアン渡り鳥センター長のピーター・マラ氏と作家のクリス・サンテラ氏。どちらかというと学術専門書に近い内容で、野外にいるネコを捕まえて避妊手術を施してから野生に戻すという、米国で現在広く行われている活動を批判し、根的な問題解決を図るにはあらゆる手段を講じるべきと訴える。ネコの数が増えすぎて画期的な打開策もない現状では、安楽死をはじめあらゆる選択

    野外のネコは排除されるべきか、米で議論 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
  • 128年前は同人誌、ナショジオ創刊号の内容は?

    1888年に発行されたナショナル ジオグラフィックの創刊号。写真はなく、価格は50セントだった。(NATIONAL GEOGRAPHIC SOCIETY) 128年前の9月22日、ナショナル ジオグラフィック協会は会員誌の第1号を発行した。「地理知識の向上と普及」をめざすために協会が設立されてからわずか8カ月後のことだった。(参考記事:「【連載】そうだったのか! 『ナショナル ジオグラフィック』」) 第1巻1号は米コネティカット州ニューヘイブンで印刷され、表示価格は50セント。見た目は相当に堅苦しい。栗色の表紙には目を引く黄色い枠がないし(黄色い枠が初めて現れるのは1910年)、98ページ中、写真は1枚もない。(参考記事:「“黄色い枠”は偶然の産物?」) 創刊号に掲載された6の記事はもともと、1888年2月から5月にかけて協会が2週間に1度開いていた会合で発表された論文だった。会場は初め

    128年前は同人誌、ナショジオ創刊号の内容は?
  • 地図の物語:起伏表現はこうして進化した

    1988年11月号のナショナル ジオグラフィック英語版に付録として同梱されたエベレストの地図。(NATIONAL GEOGRAPHIC MAP) 絶景で有名なスポットが、まっ平らな大地だということはあまりない。そそり立つヒマラヤの山々から、大地が深く刻まれた米国のグランドキャニオンまで、並外れて美しいとされる地形には高低差がある場合が多い。平面に地図を描く人たちにとって、とりわけやっかいなのがこうした場所だ。(参考記事:「傷つけられるグランドキャニオン」) 地図上に起伏を表現する技法は、その多くがコンピューターのなかった時代に、人々の試行錯誤の末に生み出された。 現存する世界最古級の地図の一つは、4000年以上前のメソポタミアで作られたもので、土器の板の表面に刻まれており、山々は小さな半円形を連ねて表現されている。その後長い間、地図技法に大きな進歩は見られなかった。 ルネサンス期になると、

    地図の物語:起伏表現はこうして進化した