現在の出版譜は、コンピュータ上で「Finale(フィナーレ)」に代表されるような浄書ソフトを用いて作られるのが一般的ですが、それ以前は当然、手作業で作られていました。例えば、1948年にギュンター・ヘンレ(1899-1979)が創業したHenle Verlag(ヘンレ社)では、1990年代後半までエングレービング(金属版画の彫刻凹版技法)で印刷譜を製作していたといいます。この職人技を後世へと語り継ぐため、ベテラン職人のハンス・キューナー氏による貴重なデモンストレーション映像(2007年収録)が、ヘンレ社 のYouTube公式チャンネルで公開されていますのでその映像をご紹介するとともに、かつてどのように楽譜が作られていたのか、みていきましょう! 題材となるのはフランツ・リストが作曲したピアノ曲《愛の夢第1番》です。 【①00:46~】まずは「五線 staff lines」を削っていきます。も
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