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ブックマーク / courrier.jp (76)

  • フランス料理は“オワコン”か? 復権をかけた国家戦略を英紙が皮肉る | 魚のさばき方を仏人シェフが日本で習う日が来るかも…

    過去の栄光にあぐらをかくのは間違い フランス料理がかつてのような世界的地位を失いつつあることに危機感を覚えたマクロン政権は、来たるパリ五輪に向けて自国料理の復権を図ろうと、「フランス高級料理」国家戦略を発表した。 その戦略について、オリビア・グレゴワール観光相が仏紙「ジュルナル・デュ・ディマンシュ」の取材に応えている。 なぜ高級料理のための戦略を発表したのかとの問いに対して、グレゴワールは次のように言う。 「フランスは偉大な美の国であり、世界中でもそのように認められています。とはいえ、国際舞台での競争が激しさを増して久しく、影響力を失いつつあります。過去の栄光にあぐらをかいているのは間違いであり、われわれはこの分野での優位をふたたび確かなものにする所存です」 この計画の主軸は何かとの問いに対して、3点挙げられるとグレゴワールは答える。

    フランス料理は“オワコン”か? 復権をかけた国家戦略を英紙が皮肉る | 魚のさばき方を仏人シェフが日本で習う日が来るかも…
  • 漫画大国フランスがついに「少女漫画」の魅力に気づきはじめた | 70年代の日本作品が半世紀を経て上陸

    世界第2位の「漫画消費国」といわれるフランス。日漫画が絶大な人気を誇るなか、これまであまり評価されてこなかったのが少女漫画だ。だが、ついに「shôjo」にも光が当てられはじめた。それには、熱烈なファンの力もある。 「絶対にアングレームに行かなくては」──ブログ「Club Shôjo」の管理人、オードリー・マニスカルコはそう決意していた。彼女が興奮する理由は、漫画家・萩尾望都(はぎお・もと)の来仏だ。2024年1月、フランス南西部の街アングレームで開催されたヨーロッパ最大級の漫画の祭典「アングレーム国際漫画祭」では、彼女の栄誉を称え、特別回顧展が催された。 1949年生まれの漫画界の巨匠、萩尾望都は、永遠の若さに囚われた吸血鬼一族を描いた『ポーの一族』(小学館)の作者だ。1970年代に日で出版されたこの傑作がフランスに上陸したのは、2023年になってからだった。フランス語版を出版したアカ

    漫画大国フランスがついに「少女漫画」の魅力に気づきはじめた | 70年代の日本作品が半世紀を経て上陸
  • ノーベル賞から無視され続けた「原爆の母」 その隠された真実が明らかに | 物理学をこよなく愛した女性の葛藤

    リーゼ・マイトナーは核分裂の理論形成に貢献したにもかかわらず、ノーベル賞を受賞したのは、彼女と一緒に研究を進めてきたオットー・ハーンだけだった。だがマイトナーの存在が無視されたのは、女性研究者だったからという理由だけではないという。 人類史上初の原子爆弾が製造されるまでを描いた大ヒット映画『オッペンハイマー』には、印象的なシーンがある。 カリフォルニア大学バークレー校の物理学者ルイス・アルヴァレズが理髪店で散髪中、新聞を広げる場面だ。彼は突然、弾かれるように椅子から飛び上がって外に出ると、同僚の理論物理学者J・ロバート・オッペンハイマーを見つけようと街路を全力疾走する。そして、彼は声を張り上げる。 「おいオッピー、オッピー! 連中はやったぞ。ドイツのハーンとシュトラスマンだ。ウラン原子核の核分裂を確認したぞ!」 ここで言及されているのは、オットー・ハーンとフリッツ・シュトラスマンだ。2人は

    ノーベル賞から無視され続けた「原爆の母」 その隠された真実が明らかに | 物理学をこよなく愛した女性の葛藤
  • 「偽物のビール」から「本物の健康飲料」へ─ノンアルコールビールの新時代 | それは人々の変化を反映している

    ノンアルコールビールの新たな「効用」 ヴァップラーの開発したノンアルコールビールが東ドイツで成功する間、西ドイツの市場でも若干の動きがあった。 フランクフルトのヘニンガー醸造所は1977年に「ゲステル」を出し、続いて1979年には、ビンディング醸造所が全国的に有名な「クラウスターラー・アルコールフリー」を出した。 これは現在も、ビーレフェルトの家族経営企業エトカー傘下のラーデベルガー・グループから販売されている。「いつもじゃないけど、ますます多く」という売り文句のクラウスターラーは、90年代には市場を支配していた。といっても、ノンアルコールビールの市場そのものが小さく、ほとんどないようなものだったのだが。 状況が変わったのは、2000年代が始まる頃、エルディンガー醸造所が賢い思いつきをしたときだった。 ノンアルコールビールが持つ等張性による効果は学術論文ですでに立証されていた。ノンアルコー

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  • 日本人の大半が知らない「競輪」誕生までの混沌とした歴史 | 英国人記者がたどる『KEIRIN─車輪の上のサムライ・ワールド』

    はじめて日の土に触れた自転車タイヤは、1865年にアメリカから港町・横浜に到着したものだった。その詳細はあやふやだが、日の太平洋岸に船が停泊しているあいだ自転車に乗って異国の地でのんびりと愉しもうとした船員が持ち込んだ、というのがいちばん有力な説だという。 自転車の登場は、明治時代(1868-1912年)初期における西洋科学、工学、文化、娯楽の流入の一部だった。この時代に日の産業は急速な発展を遂げ、政治と社会構造も大きく変化した。 当時の一般市民はみな、「富国強兵」という国民精神に身を捧げることを求められた。中国の戦国時代にルーツを持つこのスローガンは、政府と民間企業を結束させるために明治時代の指導者によって採用されたものだった。その裏にある目的はただひとつ、野心的な経済・軍事的変革によって日を欧米のライバルたちと同じ水準まで引き上げる

    日本人の大半が知らない「競輪」誕生までの混沌とした歴史 | 英国人記者がたどる『KEIRIN─車輪の上のサムライ・ワールド』
  • 世界初公開! あの「ロールシャッハテスト」はこうやって制作されていた | スイスの谷間の小村にある小さな印刷所で…

    世界的に有名な心理学の投映法検査「ロールシャッハテスト」がどう作られているのかなど考えたことがあるだろうか? これまで非公開だったその制作過程を世界で初めて撮影することが許された英国人の芸術家ジェレミー・ミラーが、決定的な条件のもとで取材記事を書いた──。 1世紀以上にわたり複製され、何百万もの人々に凝視されてきたイメージのわりに、ロールシャッハのインクブロット(インクの染み)はかなり謎に包まれている。 厳重に保護され、かつすぐに見分けがつくこの有名なカードは、心理学的診断のために世界中で使われ続けている。新版は5年ごとくらいにしか印刷されず、その過程を記録することを許された者はいまだかつていない。だから、その過程を記録できないかと出版社に問い合わせたときも、まさか了承してくれるとは予期していなかった。 条件がもちろんいくつかあった。なかでも最も厄介だったのが、ロールシャッハのインクブロッ

    世界初公開! あの「ロールシャッハテスト」はこうやって制作されていた | スイスの谷間の小村にある小さな印刷所で…
  • 女性指揮者クレール・ジボー「『TAR/ター』の主人公が男性だったら、これほど衝撃的ではなかったはずだ」 | 現実のクラシック音楽界には、ジェンダーの壁が根強く残っている

    クレール・ジボーは、男性優位のクラシック音楽界で、半生をかけて性差別と闘ってきた。彼女の次のターゲットは、男女間の賃金格差と年齢差別だ。 映画『TAR/ター』(日公開は2023年5月12日〜)で注目が集まった「女性指揮者」。その先駆けとして活動してきたジボーが、インタビューで自らのキャリア、『TAR/ター』の感想、クラシック音楽界における性差別について語る。 ケイト・ブランシェットがタクトを振る強気な女性指揮者を演じ、アカデミー賞の複数部門にノミネートされ、世界的に大注目を集めている映画『TAR/ター』。この注目度の高さはおそらく、主人公の姿が斬新だからだろう──最近まで、指揮者という職業はほぼ男性が占めていたのだから。 一方、現実世界のフランス人指揮者クレール・ジボーは、業界にひそむジェンダーの壁と闘い続けてきた。2019年、ジボーはパリで女性指揮者の大会「ラ・マエストラ(La Mae

    女性指揮者クレール・ジボー「『TAR/ター』の主人公が男性だったら、これほど衝撃的ではなかったはずだ」 | 現実のクラシック音楽界には、ジェンダーの壁が根強く残っている
  • 米紙の疑問「なぜ日本には架空の世界の生き物がこれほど存在するのか?」 | 新たな「妖怪」が生まれる小豆島

    河童や座敷わらしからトトロまで、日人は古来から妖怪と慣れ親しんできた。米紙「ニューヨーク・タイムズ」は瀬戸内海に浮かぶ小豆島で行われたユニークなコンテストを取材。日独自の豊かな妖怪文化とその背景に迫っている。 今の時代にふさわしい妖怪を 日の小学生なら誰でも河童を知っている。頭にギザギザ模様のついた、カエルやカメのような妖怪だ。油断していると川に引きずり込まれ、溺れる羽目になるかもしれない。真っ赤な顔と長い鼻がトレードマークの天狗は、森の奥深くに潜んでいる。タヌキは、魔力を使えるアライグマみたいな動物で、道で出くわすと化かされるかもしれないので、要注意だ。 こうした、いたずら好きで、ときに恐ろしくもなる、日の昔話に登場する化け物は、まとめて「妖怪」と呼ばれている。かつては、夜中の物音や消えた料、雨風による家屋の損壊といった怪現象を説明する役割を担っていた。今では、日人の共有する

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  • 米紙が紐解く『源氏物語』の魅力─現代日本にも通じるジェンダーと権力のダイナミクス | NYタイムズの東京支局長が読んでみたら

    世界最古の長編小説の一つと言われる『源氏物語』を、米紙「ニューヨーク・タイムズ」の東京支局長モトコ・リッチが読んでみたところ、現代日が抱える諸問題と響き合っていることに驚いたという。 2024年のNHK大河ドラマの主人公でもある作者・紫式部が1000年以上も前に著したこの物語の凄さを、彼女はどこに見出したのか──。 1000年前と変わらぬ母の想い 私が『源氏物語』という、1000年以上も昔に宮仕えをしていた一人の女官が著した、1300ページにわたる大著を読んでいたとき、娘は高校生活最後の年で、あるいはそれがきっかけだったのかもしれない。物語のある重要な場面にさしかかり、そこに詠まれた数行の和歌に、私はほとんど狼狽してしまっていた。 主人公・光源氏はたくさんいるのうちの一人、明石の君とのあいだに生まれた娘を宮中で育てるべく、彼女に娘を手放し、別の女のもとに預けるよう説得する。明石の君は、

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  • 紫式部から樋口一葉、小川洋子まで─フランス人研究者が見た日本女性文学 | 「文学に関して、日本ほど女性に多くを負っている国はありません」

    フェミニズムや明治期の政治思想を研究している、仏ボルドー・モンテーニュ大学准教授のクリスティーヌ・レヴィ。 『日におけるジェンダーと近代:「青鞜」と新しい女』(未邦訳、2013年)などの著作を持つレヴィが、フランス誌「ル・ポワン」の増刊号「日精神 偉大なるテクスト」のなかで、日の女性文学の伝統についてわかりやすく解説している。 平安時代に女性文学が花開いた社会的背景など、日の読者にとっても教養として知っておきたい内容だ。全訳でお届けする。 ──1980年以来、芥川賞と直木賞という、日で最も名誉ある2つの文学賞の受賞者には、数多くの女性がいます。日文学における女性の位置づけはどのようなものなのでしょうか? 1935年にこれらの賞が始まって以来、受賞者は男性のほうが多いままなのですが、それでも、ここ数十年、女性の割合はかなり増加しました。審査員に女性が入ったことは特に大きいで

    紫式部から樋口一葉、小川洋子まで─フランス人研究者が見た日本女性文学 | 「文学に関して、日本ほど女性に多くを負っている国はありません」
  • 米紙の疑問「日本では、なぜイチゴが冬にとれるのか?」 本当は「春の果物」なのに… | 高すぎる環境負荷と市場のニーズの間で揺れるイチゴ農家

    かつては日でも、イチゴといえば春から初夏に旬を迎える果物だった。ところが、クリスマスでも当然のようにイチゴの乗ったケーキがべられるようになったのと引き換えに、日のイチゴ栽培は、他の果物の比にならないほど環境負荷が大きいものになってしまった。 米紙「ニューヨーク・タイムズ」が、日のイチゴ農家の葛藤と、問題解決に向けた取り組みを取材した。 「私たちは何をやっているんだろう?」 イチゴのショートケーキ、イチゴ大福、ストロベリー・ア・ラモード……。 これらは夏のお楽しみのように思われるかもしれない。だが日では、イチゴの収穫のピークは冬に訪れる。文句なしの見た目のイチゴがべられるのは、この肌寒い季節なのだ。なかでも出来の良いものは、特別な贈り物として、一粒数万円で売られている。 日のイチゴ栽培は、環境への負荷が大きい。冬に春のような環境を作り出そうと、農家は灯油を大量に消費する大きな暖

    米紙の疑問「日本では、なぜイチゴが冬にとれるのか?」 本当は「春の果物」なのに… | 高すぎる環境負荷と市場のニーズの間で揺れるイチゴ農家
  • 「教えて太宰、どうしてあなたは死にたいの?」 いま、米国の若者が太宰治を愛読している理由 | 大手書店では目立つ場所に陳列、新訳や復刊も

    3月上旬、米紙「ニューヨーク・タイムズ」の書評コーナーで取り上げられたのは、75年も前に亡くなった日の作家、太宰治だった。日では絶大な人気を誇りながらも、海外では長らく三島由紀夫の陰に隠れてきた彼の作品が、なぜいま、米国で日の目を見ているのか? 若者たちの間でシェアされる「奇妙な動画」 最初に聞こえてくるのは不気味な機械音だ。それから、意味ありげで不吉な声がこう言う。「教えて太宰、どうしてあなたは死にたいの?」 「逆に聞くけど」と別の声が真面目に言う。「生きる……と僕たちが呼んでいる行為に、当に価値なんてあるんだろうか」。そしてビートが鳴りはじめ、歪んだ叫び声が聞こえてくる──。 TikTokには、この催眠術のようなセリフと音楽(曲はラッパーのMag.Loによるもの)を用いた動画が7500件近く投稿されている。同じセリフを別の音源と組み合わせたものも含めれば、その数はもっと多い。 叫

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  • 美術史から読み解く「ハゲの歴史」 ハゲ頭に悪印象を与えたものとは? | 「ハゲ頭は恥ずべき」と現代人は思い込まされている!

    現代における「ハゲ」はなぜか、嘲笑の的になることが少なくない。だが時代を遡れば、髪の有無は今ほど重要ではなく普通のことで、むしろ無いことも魅力のひとつとされた時代もあったという。「ハゲ」に不名誉な印象を与えたものの正体は何なのだろうか。 ハゲはまったく普通のことだ。実際、世の男性の50%がハゲている。そしてまた、身体的には些細なことに過ぎない(ハゲの男性は髪のある男性より早死になわけではない)。 ではなぜ、英国のヘンリー王子は自身の回想録『スペア』で兄のハゲた髪を「要注意だ」と言及したのだろうか。 ハゲに特別な関心を持つ社会心理学者として、かつては事情が異なっていたことを私は知っている。美術史におけるハゲ頭の男性の存在が、それを示している。 歴史的に、ハゲは日常生活の一部として中立的に扱われてきた。2019年、エジプト学者のサマル・カマルは、紀元前およそ2613年から525年の古代エジプト

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  • 湿地遺体が物語る「その残忍な最期」─史上初の包括的な調査でわかったこと | 彼らはなぜ殺されたのか?

    泥炭地で自然にミイラ化した「湿地遺体」は、泥炭の化学的特性ゆえに保存状態が極めて良いことで知られる。1月に発表された初の包括的な調査の結果、彼らがどんな人々で、なぜ、どのように亡くなったかが明らかになった──。 「イデガール」との出会い 1990年代の初頭、オランダに住む10代のロイ・ファン・ビークは、課外授業で地元の博物館へ行った際、「湿地遺体」の展示を見学した。湿地遺体とは、北欧の湿地帯や吸水性の芝土、泥炭湿地に埋葬された古代人の遺体で、人骨と自然ミイラの両方を指す。 ファン・ビークはそのなかに、驚くほど完全な状態を保った、奇妙にねじ曲がった遺体があったことを覚えている。それは身長およそ140センチ弱、1世紀頃に生きていたと思われる、彼と同じ年頃の女性の遺体だった。 「彼女は現在のオランダ・イデ村の南方にある、浅い泥炭湿地に葬られていました」と、いまではワーヘニンゲン大学・研究センター

    湿地遺体が物語る「その残忍な最期」─史上初の包括的な調査でわかったこと | 彼らはなぜ殺されたのか?
  • 日本にある「キリストの墓」を仏高級紙記者はどう取材したか? | 奇跡か、悪魔の悪だくみか、単なる詐欺か

    新約聖書によれば、ナザレのイエスはエルサレムで十字架にかけられて死に、そこで墓に葬られたが、3日目に復活し、弟子たちの前に姿を現してのち天に昇っていったという。だが、その伝承とい違う「キリストの墓」が、極東アジアの日にある。その謎にせまるべく、仏紙「ル・モンド」東京特派員フィリップ・メスメールが現地を取材した。 国道454号線で青森県の新郷村という山村を通ると、ぎょっとする案内標識に出くわす。「キリストの墓」への行き方を示す青看板だ。標識の案内に従ってたどりついたのは、国道から外れたところにある、木々が生い茂る小高い丘だ。 そこに土がこんもりと盛られた土饅頭がふたつあり、それぞれ大きな灰色の木の十字架が立つ。その土饅頭のひとつが、キリストの墓だ。もうひとつの土饅頭には、聖遺物であるイエスの弟イスキリの耳と聖母マリアの頭髪が奉納されているという。 世間一般では、キリストはエルサレムの聖墳

    日本にある「キリストの墓」を仏高級紙記者はどう取材したか? | 奇跡か、悪魔の悪だくみか、単なる詐欺か
  • いま日本で消滅の危機に瀕している言語「ドゥナンムヌイ」を知っていますか | 歴史に翻弄され、抑圧されたり推奨されたりした結果…

    沖縄県与那国島で話されている「ドゥナンムヌイ」こと与那国語は、英語ドイツ語が違う言語であるように、日語とは明確に異なる言語だと言われている。しかし、与那国語を話す人は現在、わずか数百人しか残っていない。英誌「エコノミスト」が、この言語の厳しい現状を取材した。 サンゴ礁に囲まれた日の最西端、与那国島。池間龍一は、自身の母がこの地に建てた博物館、与那国民族資料館に立っていた。 大きな土器、手の込んだ籠、花柄の豪華な織物が陳列棚を埋め尽くしている。ある棚には、ボロボロになったが飾られている。「ドゥナン(渡難)」として知られる地元の言語を保存するため、池間の母親が作った辞書だ。 池間人も、この言語をいまなお話すことができる人間の一人だ。しかし、その数は減りつつある。 激動の歴史を生き延びてきた言語 与那国語は、琉球諸語と呼ばれる、琉球諸島で話される6つの言語のうちのひとつだ。沖縄を含む琉

    いま日本で消滅の危機に瀕している言語「ドゥナンムヌイ」を知っていますか | 歴史に翻弄され、抑圧されたり推奨されたりした結果…
  • アメリカ全土で「独立系書店」が増えている理由 パンデミックがもたらした想定外の展開 | ここ数年で300店舗以上も開店

    独立系書店が「300店舗以上もオープンしている」 この2〜3年間ほどで、アメリカ全土で独立系書店の数が増えている。約2年前、独立系書店の未来は、暗いようにみえた。フラッと書店に入る行為も朗読会もパンデミックで制限された。書店の生き残りはかなり難しいように思われた。 実際、米国国勢調査局のデータによると、2020年の書店の売り上げは30%近く減少している。閉店に追い込まれたところも少なくない。 ところがその後、誰もが予期せぬ展開になった。

    アメリカ全土で「独立系書店」が増えている理由 パンデミックがもたらした想定外の展開 | ここ数年で300店舗以上も開店
  • 新曲が売れないのはなぜ? 米国の音楽市場の70%を占めるのは「古い曲」だった | 「新しい音楽の市場は縮小傾向にある」

    パンデミックだけが理由ではない「根的な問題は他に…」 現在、「アメリカ音楽市場の70%を古い曲が占めている」と、音楽・カルチャーライターのテッド・ジョイアが米誌「アトランティック」に寄稿している。 音楽分析会社の「MRCData」の最新データによると、近年のアメリカ音楽市場の成長は「すべて古い曲によるもの」だという。そして「新しい音楽の市場は縮小傾向にある」。 すべての音楽ストリーミングにおいて、最も人気のある200曲のうち、新曲(過去18ヶ月以内にリリースされた曲)が占める割合は、なんと5%未満。少なくとも3年前は「10%はあった」と、同氏は述べている。

    新曲が売れないのはなぜ? 米国の音楽市場の70%を占めるのは「古い曲」だった | 「新しい音楽の市場は縮小傾向にある」
  • 「原爆の脅威」を隠蔽しようとした米軍のウソを暴き、歴史を変えた黒人記者 | 米軍に科学とファクトで立ち向かったチャールズ・ローブ

    戦後、米政府は原爆の放射線被害を否定し、名ばかりの調査団を広島へ送って隠ぺいに努めた。そんな大営発表を全米各紙が鵜呑みにするなか、ひとりの黒人記者だけは科学とファクトで当局の嘘を暴いた。彼の名はチャールズ・ローブ。歴史に埋もれたスクープ記事とその功績を振り返る。 日への原爆投下と人種の関係 「ローブが原爆投下地を考える」──。1945年10月5日付の「アトランタ・デイリー・ワールド」紙にそんな見出しの記事が載った。広島が焦土と化してから2ヵ月後のことである。 黒人新聞の世界ではローブという名前だけで読者を惹きつけるのに充分だった。 チャールズ・ローブは黒人の従軍記者だった。第二次世界大戦中に彼が書いた記事の数々は全米黒人新聞協会を通じて全米各地の新聞に配信されていた。 ローブが冒頭の記事で伝えたのは、原爆で放出された死の放射線が、いかに広島市民の身体を蝕み、殺したのか、ということだった

    「原爆の脅威」を隠蔽しようとした米軍のウソを暴き、歴史を変えた黒人記者 | 米軍に科学とファクトで立ち向かったチャールズ・ローブ
  • 「ヴォーグ」誌の表紙を飾ったグレタ・トゥーンベリ、ファストファッションを批判 | ファッション誌でファッション業界を糾弾!

    影響力がある人物を表紙に据えるなど、象徴的な表紙がなにかと話題を呼んできた、ファッション誌「ヴォーグ」。新たに創刊された「ヴォーグ・スカンジナビア」の表紙を飾ったのは、グレタ・トゥーンベリだった。彼女が他の人物と違うのは、誌面でファッション業界を批判したことだった。 ファッション誌でファストファッションを糾弾 スカンジナビアで2021年8月に創刊された、ファッション誌の「ヴォーグ・スカンジナビア」、その表紙を飾ったのはスウェーデンの若き環境活動家であるグレタ・トゥーンベリ(18)だった。 サステナビリティを訴え、「自然を愛する」という同誌の表紙では、大きなトレンチコートをまとったトゥーンベリが、森の中で馬と触れ合っている。 The fashion industry is a huge contributor to the climate-and ecological emergency,

    「ヴォーグ」誌の表紙を飾ったグレタ・トゥーンベリ、ファストファッションを批判 | ファッション誌でファッション業界を糾弾!