兵庫県の明石市に、稲田誠というウッドベースを弾いたり、録音したり、時にはSAKEVIとも言える歌声を聴かせたり、企画のイベント「IKITSUGI」を旧グッゲンハイム邸でしたり、棚レコードというインディレーベルを主宰している男がいます。分かりやすく言えば……子沢山の優しいお父さん。 いや、そういうことじゃない。そうじゃない。違う違う、そ〜おじゃなーい。そんなに簡単に括れるものじゃない。何を言いたいかと言えば、この2011年に関西アンダーグラウンド・シーンというものがあるとするならば、そのある大事な部分を請け負っているのは間違いない、そんな人だ。ミュージシャンやエンジニアとしてだけでなく、まぁ、こう「どうやったら音楽を辞めず続けていくのか」というひとつの方向としても。 これは、関西圏の人たち以外は誤解されているかもしれないけれど(いや、俺の勘違いか?)、実は「関西圏」と一括りにしちゃうのって、