前回の≪ 日本語が危ない (1) ≫に続いて、今回は、丸谷才一『桜もさよならも日本語』(新潮社)の第一部<国語教科書を読む>から、「漢字配当表は廃止しよう」を引用。 丸谷才一は、小学校3年生用の某教科書の 「二まいの写しんについてせつめいする文章」という部分を取りあげ、本来、「二枚・写真・説明」と表記するのが正しい日本語の「文字づかひ」である、と主張する。教科書が過度に「学年別漢字配当表」に拘ることには、私も反対したい。特に、「せつめい」については、「明」は二年生に配当されているのだから、「せつ明」としなければ、表記の仕方に一貫性がなくなる。 最近、この漢字・平仮名交ぜ書きを、新聞の<社説>の中に発見して、私は、しばし呆然とした。9月24日付『北海道新聞』第3面〈社説・総合〉の社説が、今回の自民党の総裁選挙を評して、「これは自民党による幕あい劇にすぎない」と記述しているのである。国語教科
このブログの表題は、8月22日付『讀賣新聞』第32面〈道社B〉に掲載された、9月1日開催「第5回よみうりほっと茶論」(主催・讀賣新聞北海道支社、協賛・日本語検定委員会、北海道コカ・コーラボトリング)のテーマを、そっくり借用した。 テーマの説明文中に、日本語の乱れに「危機感を抱いている人も少なくないのではないでしょうか」、という文言があったので、写真の上掲二書を援用して、日本語の規範となるべき、小学校国語教科書について、いささか愚見を開陳しようと思い立った。丸谷才一の日本語論は、かなり個性的で、毛嫌いする向きも少なくないと聞くが、私は、旧仮名遣いの実践を除いて、積極的に彼の主張に同調する者である。 まずは、『日本語のために』(新潮社)の、第1部<国語教科書批判>から、「今の国語教科書はみな、小学校用も中学校用も、外国人名の表記のとき中グロ(・)を用ゐない」を引用。この問題については、私も
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