<サルサの決定版> あらゆる音楽ジャンルにおいて、その音楽のスタイルを決定づけたエポック・メイキングな作品というものが、必ず何枚かは存在するものです。例えば、80年代のパンクロックにおいては、セックス・ピストルズの「勝手にしやがれ」がそれに当たるでしょうしし、レゲエにおいてはボブ・マーレーの「ライブ」だったりするでしょう。しかし、サルサというジャンルにおける、このアルバムの存在ほど、歴史的に重要かつ素晴らしいアルバムは他に類を見ません。そして、それにはいくつかの理由があるのです。 <「オールスターズ」の決定版> 先ずはなんと言っても、このバンド、ファニア・オールスターズが、その名に恥じない文字どうりオールスター・バンドであることがあげられます。 レイ・バレット、ウィリー・コローン、ラリー・ハーロウ、ジョニー・パチェーコ、ロベルト・ロエーナ、ボビー・バレンティン、ルイス・ペリーコ・オ