戦争の日本中世史: 「下剋上」は本当にあったのか (新潮選書) 作者: 呉座勇一出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2014/01/24メディア: 単行本この商品を含むブログ (13件) を見る 戦後の「階級闘争」史観を否定すべく、様々な史料で検証した労作。 足利将軍の失策を、現代日本になぞらえた結論には大いに疑問。 『「下剋上」は本当にあったのか』という副題から、戦国時代を連想する人が多いと思うが、日本史における中世とは戦国大名の登場を持って終わる。 本書で多く紙面を割いているのは、鎌倉末期から室町初期に至る「南北朝」時代の実態だ。 現代の若者にとって、南北朝時代は、戦国時代や幕末に比べて、なじみがうすいのではないか。理由のひとつは、主役であるはずの足利尊氏の政治姿勢の一貫性の無さであろう。おかげで、「攻めやすく守りがたい」古都・京都は四度の攻略を受けることになる。従来の史家の中には「足
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