京都の平熱 哲学者の都市案内 作者: 鷲田清一出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/03/21メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 46回この商品を含むブログ (44件) を見る臨床看護2013年4月号 ほんのひととき 掲載 “古い町にあっていまの郊外のニュータウンにないものが三つある。一つは大木、一つは宗教施設、いま一つは場末だ。この三つには共通するものがある。世界が口を空けている場だということだ。・・・京都という街には、こうした世界が口を空けているところ、まだまだたっぷりある。ドラマで描かれるよりはるかに、形而上学的に妖しい街なのである”(本書より) 私は学生時代から、京都を旅することが好きです。学会があるときにはその合い間に、あるいは連休を利用して年1回は、京都の町をぶらぶらする時間を作っています。以前、この欄でも紹介した『羊の歌』(加藤周一著)、『活動写真の女』(浅田