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ブックマーク / note.com/dadooronron (12)

  • オーケストラ・ニッポニカ|能地 祐子

    こんな不思議なことってあるのでしょうか。 という話を書きたいんですが。 とりあえず自分メモで支離滅裂です。 すみません。 ご存知の方もおられるように、私、英国Boosey Hawkesより個人輸入した“「バルトーク:管弦楽のための協奏曲」(1943)のポケットスコア柄トートバッグ”を愛用しております。この柄を見ていただければわかるように、まぁ、基音楽家の方が楽譜を入れるバッグです。 そんなわけで、説明するまでもありませんが、来、「ツェルニー30番から黄色いバイエルに転落」という、誰に話しても「そんなヤツ、おるわけないやろ」と言われる経歴を持つ人間などはけっして持ってはならないバッグです。が。楽譜が入るくらいなので、ちょっと大きめサイズなので便利なのです。しかも、裏地は楽譜プリントのオーガニックコットンという英国ノーブル仕様。とても気に入っております。黄色いバイエル・バンジー・ピアニス

    オーケストラ・ニッポニカ|能地 祐子
    funaki_naoto
    funaki_naoto 2024/04/05
    「バルトークがちょっとポストロックっぽい匂いがするのって、たぶん、ちょっとコラージュっぽいところがあるからじゃないですかね」
  • 6年半ごしの“第九“|能地 祐子

    アラン・ギルバート指揮 “都響スペシャル“ あくまで個人の好みの問題なのだが、昔からどうしても「年末に第九」という文化が苦手。なので、どんなに好きなオーケストラや指揮者の公演でも年末の第九は観に行ったことがなかった。いや、それはそれで面白い風習だとは思うのです。「日独自の文化のひとつとしての、ベートーヴェン」という意味でも。でも、別にクリスマスとか正月の曲でもないしね。ドラマなどにおける「喜びの歌」の高級クリソン扱いとか、年末じゃないと第九が聴けないような暗黙の了解が日独自の価値観としてできあがっているのがいやだ。そもそも今や“年末のベートーヴェン“といえば九ではなく🎵ジャーンボジャーンボの七でしょう…とか。でも、そんなひねくれ者の私も、ついに初めての“年末第九“。都響スペシャル“第九“、東京文化会館で行われた12月25日の回を聴きに行きました。 なぜなら、今年の都響・第九の指揮者は

    6年半ごしの“第九“|能地 祐子
  • 高橋幸宏さんのご冥福をお祈りしています|能地 祐子

    子供の頃からずっと音楽好きだった我が人生において、高橋幸宏さんからいただいた幸せな時間は数知れず。そして大人になってからは、膨大とは言わないけれど長い歳月の中での累計としてはかなりの数、仕事を通じてご一緒もさせていただいた。 うれしいことと楽しいことしか、思い出せない。 私が駆け出しだった頃、朝からみっちり取材が詰まっている日にいつもトップバッター枠で取材させていただいていた。後から、その理由が「能地さんのインタビューはヒントがもらえる、これから取材で話すことが整理できるから最初にしてほしい」とご人が言ってくださっていたからと担当者に聞いた。絶望的に自信も教養もないバカな若者にとって、その言葉がどれだけ力をくれたか。信頼していただいたうれしさが、後々の人生でどれほど大きな勇気へとつながったか。決してお役に立てたとは思わないけれど、育てていただきました。感謝してもしきれないです。 しかしな

    高橋幸宏さんのご冥福をお祈りしています|能地 祐子
  • 【プレイリスト】くらえ! 真夏のメンフィス・ストリングス〜ノエル・ギルバート・コレクション〜|能地 祐子

    ●祝・映画『エルヴィス』公開 日でも大ヒットとなった、エルヴィス・プレスリーの生涯を異才バズ・ラーマン監督が描いた超大作映画『エルヴィス』。 ロックンロール史における“はじまりの物語”を、“今“の体感速度にアップデート。 かつて『椿姫』や『華麗なるギャツビー』『ロミオとジュリエット』といった古典を最先端のヒット曲なども駆使してリイマジンしてみせたバズ・ラーマン監督らしい、彼ならではのポップでゴージャスでせつない偉人伝とでも申しましょうか。今回の『エルヴィス』でも、エルヴィスの登場が当時どんだけすごかったか、という衝撃を10代、20代にも体感させるべく、エルヴィスの存在感を今どきのロックスター風に描ききっている。ド派手なパフォーマンスや客席女子全員失禁昇天状態の場面など、少々盛り過ぎ?と思うような場面もあるし、従来のロックンロール史観で見れば「こうだったんじゃないか劇場」的なところも多々あ

    【プレイリスト】くらえ! 真夏のメンフィス・ストリングス〜ノエル・ギルバート・コレクション〜|能地 祐子
  • フローレンス・プライスのこと|能地 祐子

    2022年5月15日(日曜日)今、アメリカでもっともめざましい再評価ブームを巻き起こしている作曲家といえば、フローレンス・プライス(1888-1953)。 黒人女性として初めて、アメリカのメジャーなオーケストラによって演奏された交響曲を書いた作曲家とされている。彼女は作曲だけではなく、優れた編曲家、ピアニスト、教育者でもあり、交響曲や室内楽、ピアノ曲、歌曲などの他、黒人霊歌の編曲やコマーシャル音楽、舞台音楽など、とにかく膨大な音楽を手がけていた。ところが、その作品のほとんどが埋もれたままで、近年になって屋根裏部屋から300作あまりの未発表楽譜が発見されたという。 プライスは、南部連合の合衆国再編入によるアメリカ再建時代の前に生まれ、公民権運動が確立する前に亡くなった。女性であり、黒人であることが自由を阻む壁となった時代、そもそも女が社会で働くこと自体が難しかった時代、離婚してシングルマザー

    フローレンス・プライスのこと|能地 祐子
  • 大晦日の中条きよし|能地 祐子

    ここのところ、大晦日は毎年テレビ東京の懐メロ番組『年忘れ にっぽんの歌』を横目で眺めながら用事を片付けている。以前は『にっぽんの歌』や『笑ってはいけない』や紅白歌合戦をグルグル巡回していて、カウントダウンまでテレビのリモコン握りっぱなし状態だった。が、最近はもはや紅白も出場者が軒並みナウすぎてグループ名を覚えるのもやっとこさで、知り合いやお取引先関係の方の出番くらいしか見なくなってしまった。 が、『にっぽんの歌』のほうは逆に、一時期は中途半端に若者向け企画など織り込んでいたのが、近年は来の懐メロ歌謡路線に振り切ってくれた。なので、見るともなしにBGMがわりにつけていても知っている曲ばかりなので楽しい。今年も、決してご高齢の先生ばかりではないとはいえ、ナウい人たち系は純烈とDAIGOでギリ…というエクストリームな顔ぶれ。さらには紅白の懐メロ枠が縮小されたぶん、五木ひろしや細川たかしといった

    大晦日の中条きよし|能地 祐子
  • 細かすぎて伝わらないグラミー賞2022よもやま(その3の1)|能地 祐子

    【第64回グラミー賞ノミネーション クラシカル部門・1〜】意外とおもしろいエンジニアとプロデューサー部門のノミネートから読む、アメリカン・クラシカル最前線 ちょっと間が空いてしまいました。 グラミー賞ノミネートつれづれ備忘録の続きです。 世間では主要部門ノミネート関連記事はあれこれすっかり出揃った時期ですし、今クラシック部門およびクラシック絡みのノミネーション・リストを眺めつつ、記憶にとどめておくとちょっとおいしい名前やアルバムなどをご紹介してゆきたいと思います。クラシックのマニアのみなさまは、今さら読むまでもないお話かもしれませんが。クラシックのことは興味あるけど、そこまで手が回らないし…という、重箱の隅までグラミーを味わってみたい全般的な音楽好きの方に楽しんでもらえたらうれしいな。2月1日の授賞式前におこなわれる結果発表がより楽しみになるかもしれません。 世界的なクラシック音楽アワード

    細かすぎて伝わらないグラミー賞2022よもやま(その3の1)|能地 祐子
  • 今年のダージリン、1stフラッシュ|能地 祐子

    スケバンおうち時間紅茶好きの博多どんたく、と言っても過言ではない。 いちどは行ってみたい、阪急うめだ店で年にいちど開催される“ワールド・ティー・フェスティバル”。世界の有名な、あるいは珍しいお茶の数々がずらりと揃い、プロフェッショナルによるセミナーの数々もおこなわれる。 今年は5月12−17日(オンラインは先行4月28日〜)に開催予定。会場も3か所に分散するなど対策を考えて準備を進めている模様だが、今日の時点ではデパートも休業要請が出るかもしれないとのこと。当然のことながら大阪には行けないとはいえ、茶を愛する者として、この数日はドキドキしながら様子を伺っている。安全第一で無理はせず、なんらかのよい形での開催ができますように。 昨年の場合はコロナ禍のため、うめだ店での開催は実質的には中止に。ただ、その代わり、ショッピングを含めてオンラインに力を入れることになった。これが、いつも東京から羨

    今年のダージリン、1stフラッシュ|能地 祐子
  • 徳川慶喜巣鴨屋敷跡地|能地 祐子

    東京スケバン散歩/巣鴨テレビドラマ『西部警察』は"町おこし"番組でもあった。毎回、大スペクタクルなカー・スタントふんだんのシーンを撮影するため、地方自治体の協力もあおぎながら日全国の広大なロケーションを確保していたという。 あの石原軍団がやってくると、もう、町は歓迎の横断幕を掲げての大フィーバーで俳優たちと撮影隊御一行の滞在を歓迎した。と、当時の資料にはある。というか、リアルタイム世代なので、当時はテレビや雑誌で「石原軍団来たる!」みたいなニュースはよく見た。 地元の人々には当然エキストラ出演などの楽しみもあったし、また、ロケにお邪魔するお礼の気持ちをこめて、石原プロは地元とのふれあいや観光PRへの協力を惜しまなかったということで、たったいちどのロケであっても、地元には後々まで語り継がれる軍団伝説が刻まれ、その土地は「あの『西部警察』でおなじみの!」という肩書きを得ることになったわけであ

    徳川慶喜巣鴨屋敷跡地|能地 祐子
  • 追悼 ジェイムズ・レヴァイン|能地 祐子

    3月9日、ジェイムズ・レヴァインが亡くなった。 自宅のあるパーム・スプリングスで亡くなったことが主治医によって発表されたそうだが、死因は明らかにされていない。公表が遅くなった理由についてもはっきりとしていない。享年77。 1943年、シンシナティ生まれ。若くして才能を開花させた“神童“で、70年まではクリーヴランド管でジョージ・セルのアシスタントを務め薫陶を受けた。くりくりの天然パーマがトレードマークのベビーフェイスとは裏腹な、パワフルでダイナミックな指揮。セルやバーンスタインのような高貴または神々しいカリスマティック路線とは異なるが、逆に言えば彼らにはない新世代アメリカ人らしい洗練とモダンさと陽気さをもって、ある時代における“アメリカン・クラシカル“の頂点を極めた存在だった。 シカゴをはじめボストン、フィラデルフィアなど米国の名門オーケストラと数々の名演を残しているが、やはりレヴェインと

    追悼 ジェイムズ・レヴァイン|能地 祐子
  • 幻の昭和歌謡ZINEを偲ぶ。|能地 祐子

    誰も知らない、昭和の"懐メロ"同人誌のこと昨日は、暗澹たる大学生活1年目について書いた。 いまだにものすごく長い歳月のように感じているが、実際には大宮通学はたった1年。2年生から卒業までは水道橋にあるキャンパスに通った。 水道橋。 結果から言えば、このロケーションがその後の人生を決めたとしか言いようがない。 いちお位置関係を説明しておくと、水道橋というのは東京ドーム(当時の後楽園)の最寄駅としても有名だが、地下鉄三田線でいうと神保町にかなり近い隣駅だ。そして、わが学部は水道橋といってもほぼほぼ神保町という場所にあった。 神保町といえば、と中古レコードの街。さっそく、講義の合間の空き時間ができると水道橋から神保町、さらにはお茶の水まで足を伸ばすレコード屋めぐりの旅が始まり、やがては、学に行ってごはんべてからレコード屋(または屋)に行き、途中でちょっと学校に戻って荷物を置いてまた神保町

    幻の昭和歌謡ZINEを偲ぶ。|能地 祐子
  • スケバンひなまつり〜おとめちっく2021〜|能地 祐子

    東京スケバン散歩/根津日照。風。温度。湿度。すべて完璧。 しかも、3月3日。世界中がひなまちゅり。 一年365日のうちで、こんなにも完璧な日がありましょうか。 天晴! そんな日に行くべきは、スケバンもすなる乙女の隠れ家。 根津へ。 言問通りから暗闇坂に入り、少しくだって行くと… 弥生美術館/竹久夢二美術館。   ※2館はつながっています。 行ってまいりました。 田渕由美子展。 きゅんきゅんきゅん。 俺の中のおとめちっくが覚醒して、「かわゆい」の咆哮が止まりません。 私はそんなに漫画を読んでいたわけではない。親にあまり買ってもらえなかったのもあるが、そのかわりに…なのかどうかわからないが漫画より活字の方が好きで、小学生の頃からばかり読んでいた。それでも、そんな私でも『りぼん』は買っていた。たぶんそれほど長い時期ではなかったはずだが、それでも毎月欠かさず買っていた唯一の漫画雑誌が『りぼん』

    スケバンひなまつり〜おとめちっく2021〜|能地 祐子
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