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ブックマーク / pocari.hatenablog.com (6)

  • つられる日本人〜高橋秀実『素晴らしきラジオ体操』 - Yondaful Days!

    素晴らしきラジオ体操 (草思社文庫) 作者: 高橋秀実出版社/メーカー: 草思社発売日: 2013/02/01メディア: 文庫この商品を含むブログ (4件) を見る予想以上に真面目なで、ラジオ体操の誕生と変遷について、過去90年程度の(限られた範囲の)日歴史を辿る内容のになっている。誰もが知っているはずなのに、誰も知らない、というジャストミートなテーマ設定だ。現在のラジオ体操が生まれた過程はこんな感じだ。*1 ラジオ体操は、簡易保険局が、米国の方法を真似て、保険思想普及(と死亡率低下)のために昭和3年に始めた。(第二章) しかし、日放送協会の放送で、保険の宣伝はできないということになり、新たな目的として「集団的精神の培養」を掲げた。(第三章) その後、さまざまな人を経る中で「禊」など、精神的・宗教的な意味合いも濃くなった。(第四章) 急速に広まったラジオ体操は、命令されてやるもの

    つられる日本人〜高橋秀実『素晴らしきラジオ体操』 - Yondaful Days!
  • 考えてわかる「体質」に〜新井紀子『ハッピーになれる算数』 - Yondaful Days!

    ハッピーになれる算数 (よりみちパン!セ) 作者: 新井紀子出版社/メーカー: 理論社発売日: 2005/03メディア: 単行購入: 9人 クリック: 74回この商品を含むブログ (23件) を見る日経新聞日曜版の「半歩遅れの読書術」で、数学エッセイストの小島寛之さんがオススメしていた『コンピュータが仕事を奪う』がとても面白かったので同じ著者のこのを読んでみました。 よりみちパンセのシリーズは「中学生以上すべての人の」という枕詞がついているので、メインは中学1〜2年生くらいを対象とした算数のというように見えます。 しかし、このは、算数のではなく「体質改善」のなのです。 もう少し詳しく言うと「仕組みを考え、理解できるような体質を作る」ためので、それこそがハッピーになるためには必要と主張しているということになります。何故、そのような体質改善が必要なのでしょうか。 仕組みや理屈が

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  • 『松田聖子と中森明菜』で学ぶ80年代アイドル歌謡史- Youtaful Days!

    松田聖子と中森明菜 (幻冬舎新書) 作者: 中川右介出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2007/11メディア: 新書購入: 1人 クリック: 30回この商品を含むブログ (21件) を見る松田聖子と中森明菜 [増補版] 一九八〇年代の革命 (朝日文庫) 作者: 中川右介出版社/メーカー: 朝日新聞出版発売日: 2014/12/05メディア: 文庫この商品を含むブログ (5件) を見る(前エントリから続く) 「なつかしや」での感動体験から3日後に、このに出会ったという意味は非常に大きい。 出てくる楽曲のイメージだけでなく、その時代の雰囲気が、自分の心に残ったままだった故、何もなしに読み始めるのとでは、2倍は理解度が違う。文体も自分のツボに入り、久しぶりの至福の読書体験だった。 以下、いくつかのキーワードに分けて、書の内容を振り返る。 アイドル革命 『松田聖子と中森明菜』というタイトルと

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  • Youtaful Days! - 渋谷系はいつ終わったのか? ~サニーデイ・サービスと渋谷系の関係

    さて、渋谷系コンピこと『bossa nova 1991』では、サニーデイ・サービスの「baby blue」「あじさい」どちらか一曲が収録されることになっている。 実は、以前、ほかのブログ(田島中毒。)のコメント欄で、サニーデイ・サービスを渋谷系に含めて語ることに反論していた手前、これはちょっとかっこ悪いことになったなあ、と思いつつもやっぱり、何故ここで彼らが・・・?と改めて疑問を感じてしまった。 そこで、サニーデイ・サービスが渋谷系に入らない理由を自分なりに分析してみた。 渋谷系はいつ終わったのか? 音楽のジャンル分けは、自分が最も不得意とするところなので、「サニーデイは何故渋谷系に入らないか」という問いかけにそのまま答えるのは難しい。 しかし「渋谷系はいつ終わったのか?」という問いかけに対してならば、これに対する回答は、意外に簡単に思える。 コーネリアス『69/96』(1995年11月発

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  • 中山康樹『挫折し続ける初心者のための最後のジャズ入門』 - Yondaful Days!

    挫折し続ける初心者のための最後のジャズ入門 (幻冬舎新書) 作者: 中山康樹出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2007/01/01メディア: 新書 クリック: 5回この商品を含むブログ (17件) を見る痛快だ。 挫折し続ける自分が言うのもなんだが、中山康樹の言っていることは正しいのだと思う。 メッセージがひと味違うとか言葉の重みがすごいとか、内容の話だけでなく、構成が既に普通ではない。 序章 ジャズ道入門の心がまえ 第1章 ジャズにまつわる誤解と偏見 第2章 体験的ジャズ初心者の憂 第3章 ジャズ道入門 心得編 第4章 ジャズ道入門 予習編 第5章 ジャズ道入門 実践編 終章 音楽に罪をなすりつけてはならない 通常、想像される、ジャズ入門のとは異なり、前半部はオススメCDの紹介が全く出てこない。 上に挙げた目次のうち、第5章開始直後の144頁まで、延々と「説教」である。ジャズではな

  • こうの史代『夕凪の街桜の国』★★★★★ - Yondaful Days!

    夕凪の街 桜の国 (アクションコミックス) 作者: こうの史代出版社/メーカー: 双葉社発売日: 2004/10/12メディア: コミック購入: 60人 クリック: 1,350回この商品を含むブログ (1142件) を見る傑作だとの評判は知っていたが、ヒロシマを扱った作品ということは知っていて、少し警戒していた。 なるべくそれ以外の情報を入れないようにして、実際に読んでみると、やはり感動した。 悲しみだけではない、諦めも、怒りも、絵柄からは想像もつかないほどの、渦を巻くような感情のエネルギーに中(あ)てられた。 ここでは戦争のことは書かない。 どこの街にもどこの国にも歴史があり、50年前も100年前も、自分と同じような人間が生活していた。 そういう人たちに対して、また、自分が今ここで生きていることに対して、感謝しようと思った。 つまりは、謙虚に生きていこうという気になった。 このは読む価

    こうの史代『夕凪の街桜の国』★★★★★ - Yondaful Days!
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