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ブックマーク / www.newsweekjapan.jp/watanabe (3)

  • 「文化の盗用」は何が問題で、誰なら許されるのか? あるベストセラーが巻き起こした論争

    パフォーマンスに和服?をモチーフにした衣装で登場し、炎上したケイティ・ペリー Lucy Nicholson <キム・カーダシアンの下着ブランドへの批判で日でも話題になった「文化の盗用」だが、その判断基準は明確ではない> アメリカで2020年1月に発売されてから、半年を過ぎた今でもベストセラーを続けている小説がある。メキシコから国境を越えてアメリカ移住しようとする難民の母子の物語であり、売れるのが納得できるページターナーだ。だが、それ以上にこの小説を有名にしたのは、Jeanine Cumminsという名前の白人(彼女の祖母はプエルトリコ出身のラテン系だということが後にわかった)が、メキシコからの移民について書いたことだった。 あらすじをざっと紹介しよう。 メキシコのアカプルコで書店を経営するリディアは、ジャーナリストの夫や親族と愛情たっぷりの生活を送っていた。リディアは、書店を訪れた年上

    「文化の盗用」は何が問題で、誰なら許されるのか? あるベストセラーが巻き起こした論争
  • 幻覚系ドラッグによる宗教的「悟り」は本物か偽物か

    <マジックマッシュルームやLSDといった幻覚剤をポジティブに見直す動きがアメリカで出てきたが、その効果を実際に体験してみると......> マイケル・ポーランは、2006年に刊行した『雑動物のジレンマ(The Omnivore's dilemma)』が料理界のアカデミー賞と呼ばれる「ジェームス・ビアード賞最優秀賞」を受賞し、複数の大手新聞社で「年間ベストブックス」にも選ばれて一躍有名になったノンフィクション作家だ。 『雑動物のジレンマ』は、「夕ご飯に何をべよう?」というシンプルな問いかけから始まり、アメリカ卓にのぼる品を徹底的に探ったルポ。現代のスーパーではどの季節でも同じ野菜や果物が手に入るし、いわゆる「健康」もブームだ。しかし、アメリカ人は健康になるより肥満や糖尿病がかえって増えている。 ポーランは、アメリカ人が口にするファストフードやオーガニックフードから工業的農業、有

    幻覚系ドラッグによる宗教的「悟り」は本物か偽物か
  • 出版不況でもたくましいインディーズ出版社の生き残り術

    と同様、出版不況に直面するアメリカの出版業界――。そんな中でインディーズ(独立系)出版社は、大手出版社と一線を画し、トレンドに流されずに「とことんニッチにこだわる」姿勢を貫いてこの苦境をたくましく生き抜いている。 アメリカ最大のブックフェア「Book Expo America(BEA)」は、おもに大手出版社が図書館や書店の関係者を対象にその年に注目作品を紹介するお祭り的な要素が大きいイベントだ。そのほかにも、デジタル出版や自費出版、書店で発売する小物の展示などもあり、ネットワーク作りも盛んに行われている。 筆者は2001年からBEAに参加しているが、かつて大きなスペースを購入してARC(Advance Review Copy)と呼ばれる書評用のガリ版を大量に参加者に配っていた大手の出版社が次々と姿を消している。出版不況の影響で、イベントへの出費ができなくなっているのだろう。 2001年

    出版不況でもたくましいインディーズ出版社の生き残り術
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