2009年2月、南極海で第3勇新丸(左)に衝突する米環境保護団体「シー・シェパード」の抗議船スティーブ・アーウィン号(日本鯨類研究所提供) 米環境保護団体「シー・シェパード」が保有するオランダ船籍の抗議船が日本の調査捕鯨をたびたび妨害している問題で、オランダ政府は5日までに、抗議船の船籍剥奪(はくだつ)を可能とする船籍法の改正案を議会に提出した。 日本政府の度重なる要請を受け、重い腰を上げた形だが、捕鯨反対論が根強いオランダの議会は慎重な構えを見せており、法案成立の見通しは不透明だ。 1月21日に議会に提出された改正法案は、船舶が「他の船舶、乗組員や積み荷に危害を加えたり、オランダと他の諸国の関係に悪影響を及ぼす行動をした場合」に、政府が交付した船舶国籍証書を剥奪すると規定。 日本政府筋は「オランダ世論は反捕鯨色が強く、法案が議会を通過するかどうかは不透明」と話している。(共同)