2006年12月16日、日本の技術試験衛星VIII型「きく8号(ETS-VIII)」がJAXA(宇宙航空研究開発機構)の種子島宇宙センターから打ち上げられる。 この人工衛星が「タダ者ではない!」と聞きつけた時、尼崎太郎の“科学大好き魂”に火がつき、瞬く間に、東京駅のすぐそばにあるJAXA東京事務所へと発射された。純粋な“宇宙モノ”を取材するのは、まだJAXAに統合される前のNASDA(宇宙開発事業団)で、宇宙飛行士の角野直子さんにインタビューして以来だった。 ※当初発射は12月16日の予定でしたが、射場近辺に規定以上の氷結層を含む雲が観測されたため、12月18日に延期となりました(編集部) 初めてのJAXAで尼崎太郎を迎えてくれたのは、宇宙航空研究開発機構 宇宙利用推進本部 ETS-VIIIプロジェクトチームの辻畑昭夫プロジェクトマネージャだった。そして開口一番、ETS-VIIIが“タダ者