厄介な翻訳語―科学用語の迷宮をさまよう 作者: 垂水雄二出版社/メーカー: 八坂書房発売日: 2010/09/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 31回この商品を含むブログ (5件) を見る ドーキンスの本などの訳者として知られる垂水雄二による翻訳にかかるエッセイ.前作「悩ましい翻訳語」の続編という位置づけである.前作同様肩の凝らない作りで,様々な英語とそれの訳語に関する蘊蓄が詰まっている.私のような自然科学関係の翻訳書を多く読み,時には原書にも当たるという読者にとってはとてもうれしい続編だ. 前半は様々な生物名称についての蘊蓄が語られる.ここは民族性というか文化によって,生物の呼び分けが随分異なっていることが多くて訳しにくいところだ.ここで特に扱われているのは魚の名前が日本では非常に細かく呼び分けているのに英米ではおおざっぱだということと逆に家畜名称や狩猟対象動物については日