先日、twitterでも書きましたが、読了しました。友人に、楽園の物語(=日常)から、楽園にはずっといることができない(=非日常)というのを真摯に受け止めた物語なので、ぜひ読んでみてほしいと言われて読みました。まさに、その通りでした。1998−2010年の12年間でシリーズ長編が完結して、物語としては終止符が打たれています。そして、たぶん、楽園の日常、終わらない日常への過剰なコミットが始まったこの10年間を、ずっと真摯に、しかもたぶん人気を保ちながら、悩みぬいて描かれた物語です。素晴らしい物語でした。この物語を書き上げた、著者の賀東さんと、それを愛したファンの人々に、感謝を。これはとても幸せな物語ですね。その両方が、誠実に長く、ゆっくりとした時間が酒を熟成させるように、積み重ねて至るものだからです。この作品は、12年間、本当に要所要所で、誠実に、誠実に積み重ねてその最後にいたっている。素晴