遠隔操作ウイルスに感染したパソコンから犯行予告が書き込まれ、無実の少年らが誤認逮捕された事件は記憶に新しい。コンピュータシステムの形成する仮想空間がリアルな社会と融合している現代社会では、今もハッキングは起きていて、自分のパソコンがいつこうした犯罪の手先にされるか、いつ大きな事件に発展するかわからない、と著者は警告する。 情報ネットワークやITに詳しい大学准教授が、ゴミ箱をあさる「スキャビンジング」、肩越しにのぞく「ショルダーハッキング」といったアナログな手口から次世代攻撃まで、ハッカーが使う巧妙な手法を解説。個人がセキュリティに関心を持ち、意識を切り替える大切さを説く。 PHP新書 798円